本文へ移動
選手ストーリー

後藤啓介はなぜ役割を広げ続けるのか。磐田、アンデルレヒト、シント=トロイデンVVからW杯26へ

17歳でJリーグ初得点を挙げても、後藤啓介は一時の注目に満足しなかった。RSCA Futures、アンデルレヒト、シント=トロイデンVV、日本代表で役割を広げてきた歩みをたどる。

チーム

大会

後藤啓介がジュビロ磐田、RSCアンデルレヒト、シント=トロイデンVV、日本代表へ進む選手ストーリー用サムネイル
AI-generated image / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
1 / 5記事ページ

17歳の注目を、一瞬の出来事で終わらせない

17歳でJリーグ初得点を挙げても、後藤啓介は一時の注目に満足しなかった。RSCA Futuresで出場と得点を重ね、アンデルレヒトのトップチームでは初先発でゴール。シント=トロイデンVVでは、得点だけでなく前線守備と味方を生かす役割を担い、日本代表では1トップとして初先発した。191cmという体格だけに自分を閉じず、環境ごとに役割を増やしてきた歩みをたどる。J2開幕戦での2得点は話題を呼んだが、本人にとっては継続して結果を残す課題の始まりでもあった。

ジュビロ磐田の加入内定リリースは、後藤をFWだけでなくMFとしても紹介していた。どのポジションでも高い水準でプレーできるユーティリティー性、運動量、技術、判断が評価されていたからである。PIVOTの本人インタビューでも、ストライカーでありながらボランチにも関心を持ち、試合全体を理解したい姿勢が語られている。大きな体でゴール前に立つだけではない。前線で相手DFを引きつけ、味方を使い、守備の出発点になり、中盤の選手が何を見ているかまで考えようとする。後藤は、早い段階から自分を「大型FW」という一つの分類に閉じ込めていなかった。

その姿勢は、進路の選び方にも表れる。2024年にジュビロ磐田からRSCA Futuresへ期限付き移籍し、2024年末にはRSCアンデルレヒトと2028年までの契約を結んだ。契約上の評価は大きい一方で、トップチームの競争は別物だった。育成チームで試合に出て得点を重ねることと、アンデルレヒトのトップチームで継続的に先発することは同じではない。そこを分けて見ると、後藤のベルギーでの時間は「待っていた」時間ではなく、段階の違う競争を一つずつ通った時間として見えてくる。

2025-26シーズンにはシント=トロイデンVVへ期限付き移籍した。PIVOTでは、ブンデスリーガからの話を断り、W杯26のメンバーへ近づく道としてシント=トロイデンVVで結果を出す選択をしたことにも触れている。ここで見るのは、磐田、RSCA Futures、アンデルレヒト、シント=トロイデンVV、日本代表へ続く道の中で、後藤が何を選び、どの役割を広げようとしてきたかである。

W杯26に向けた日本代表で後藤を考える意味は、序列を急いで決めることではない。上田綺世、小川航基、前田大然とは違う形で、1トップが味方を前へ向かせる選択肢を増やせるか。デビュー直後の注目を一時的なものとして捉え、複数のポジションの視点を学び、欧州と代表で求められる役割の違いを整理しようとしてきた。そのキャリアをたどることで、後藤啓介という前線の候補が、どのように現在地を作ってきたのかが見えてくる。

図解
後藤啓介のキャリア経路

ジュビロ磐田U-18、ジュビロ磐田、RSCA Futures、RSCアンデルレヒト、シント=トロイデンVV、日本代表へ続く流れを、公式発表と本人インタビューをもとに整理する。

2 / 5記事ページ

磐田での先発。足元と背後を使い分ける

2023年3月18日のジュビロ磐田対清水エスパルスは、後藤啓介を「若い大型FW」以上の文脈で見る材料になる。この試合の磐田は、梶川裕嗣、鈴木雄斗、鈴木海音、リカルド・グラッサ、松原后、針谷岳晃、遠藤保仁、ジャーメイン良、金子翔太、松本昌也、後藤啓介が先発した。後藤は1トップに入り、開始2分に得点している。清水側は権田修一、岸本武流、高橋祐治、鈴木義宜、山原怜音、白崎凌兵、ホナウド、北川航也、西澤健太、ディサロ燦シルヴァーノ、チアゴ・サンタナが先発した。

この試合で確認できるのは、17歳の先制点だけではない。後藤は前線中央に立ち、2列目の松本、金子、ジャーメインとの距離を保つ必要があった。磐田の中盤には遠藤と針谷がいて、後藤が足元で受ければ、中央から攻撃を作り直す出口になる。一方で、清水の最終ラインの背後へ走る動きも求められる。足元ばかりなら前線の深さが消え、背後だけを狙えばボールが収まりにくい。1トップとして、どちらの役割も試合の中で選び分ける時期だった。

若くしてゴールを決めた選手には、すぐに大きな期待が集まる。だが、後藤がデビュー直後の注目を一時的なものとして捉えていたことを踏まえると、磐田でのテーマは派手な一発ではなく、次の試合でも同じ仕事を続けられるかだった。相手は対策し、味方のパスの質も毎回同じではない。そこで、どこでDFを背負い、どこで前を向き、どのタイミングでゴール前へ入り直すかを学んでいく必要があった。

周囲との関係も見落とせない。松本は左寄りから内側へ関わり、金子は中央とサイドの間で受け直し、ジャーメインは右からゴール前へ迫力を足す。後藤が中央でDFを引きつければ、2列目が前向きに関われる余地が生まれる。一方で、2列目がボールを前進させた後には、後藤自身がもう一度ボックスへ入らなければならない。磐田での先発は、彼が「大きいから前に置かれた」のではなく、味方との距離と走る方向を早くから調整していたことを示している。

ジュビロ磐田U-18時代にMF/FWとして評価されていた背景は、ここにもつながる。ボランチ的な視野を持ちたいという本人の考えは、ゴール前から離れるという意味ではない。前線にいながら中盤の選手が何を見ているかを理解し、味方が出しやすい角度を作るための視点である。清水戦の配置を見ると、後藤の成長は得点数だけでなく、足元と背後、中央とサイド、1トップと2列目の関係から追う必要がある。

図解
磐田 2-2 清水、後藤が開始2分に得点した試合の推定配置

参照元に基づく配置です。磐田 4-2-3-1、清水 4-4-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

場面整理

参照元の試合ページ、公式発表、またはマッチセンターで両チームの先発11人と背番号を確認。ピッチ上の左右、ライン、距離だけを先発時の推定配置として扱い、放送グラフィックや公式座標の転載ではない。

出場選手を表示

ジュビロ磐田

4-2-3-1

  • 背番号81 梶川裕嗣
  • 背番号17 鈴木雄斗
  • 背番号15 鈴木海音
  • 背番号36 リカルド・グラッサ
  • 背番号4 松原后
  • 背番号34 針谷岳晃
  • 背番号50 遠藤保仁
  • 背番号18 ジャーメイン良
  • 背番号40 金子翔太
  • 背番号14 松本昌也
  • 背番号42 後藤啓介

清水エスパルス

4-4-2

  • 背番号57 権田修一
  • 背番号15 岸本武流
  • 背番号4 高橋祐治
  • 背番号50 鈴木義宜
  • 背番号2 山原怜音
  • 背番号14 白崎凌兵
  • 背番号3 ホナウド
  • 背番号45 北川航也
  • 背番号16 西澤健太
  • 背番号29 ディサロ燦シルヴァーノ
  • 背番号9 チアゴ・サンタナ

ジュビロ磐田 2-2 清水エスパルス(2023/03/18、2023年3月18日・明治安田生命J2リーグ/試合開始時)を、後藤がジュビロ磐田の1トップで先発し、開始2分に得点した静岡ダービーとして参照元に基づき配置。磐田は4-2-3-1、清水は4-4-2を参照して先発11人の関係を推定した。後藤が1トップで先発し、開始2分に得点した静岡ダービー。磐田では足元で受ける役割と、相手最終ラインの背後へ走る役割の両方を学んだ時期を示す試合である。

3 / 5記事ページ

育成チームで積み上げ、トップ初先発で決めた

ベルギーでの後藤啓介を「試合に出られなかった若手」とだけ書くと、事実がずれる。2028年契約発表で示されたRSCA Futuresでの実績は具体的だった。加入後の前シーズン後半はChallenger Pro Leagueで14試合、10先発、出場可能時間の75%、6得点1アシスト。続く時期にはシーズン最初の13試合すべてに出場し、出場可能時間の98%、5得点1アシストを記録した。育成チーム側では継続して試合に出ていた。一方、トップチームで継続的に先発するには、別の競争があった。

2025年1月26日のRSCアンデルレヒト対KVメヘレンは、その境目を示す試合である。この試合では後藤とセサル・ウエルタが初めてトップチームのスタメンに入り、アンデルレヒトは3-4-3、KVメヘレンは3-5-2で始めた。後藤は前線中央に入り、左右にウエルタとトルガン・アザールが並んだ。24分、後藤はヘディングで先制点を決める。トップチーム初先発の機会で結果を残した事実は大きいが、それはトップ定着が完了したという意味ではない。

RSCA公式の試合レポートでは、後藤は得点者にとどまらず、味方との関係の中でも記録されている。サルデラをシュートへ送り出すパス、3点目につながる攻撃への関与が触れられ、72分にマリオ・ストロイケンスと交代した。メヘレン戦の3-4-3では、後藤が中央でCBを引きつけ、ウエルタやアザールが外から内へ入る余地を作る必要があった。得点場面のヘディングだけでなく、その前後にどこへ立ち直すかが、次の起用へつながる材料になる。

PIVOTのインタビューで後藤は、ベルギーで直面した難しさとして、スピードやフィジカル、信頼を得るまでの距離、監督交代やコミュニケーションの問題に触れている。これは、本人の内面をこちらが想像する必要がないほど具体的な説明である。試合に出ていない時間が空白だったのではない。RSCA Futuresで結果を出し、トップの練習と試合で違う要求に向き合い、機会が来た時に得点した。それでも、名門クラブで継続して序列を上げるには、さらに結果と役割の再現性が必要だった。

この時期は、競争の階層を一段ずつ進んだものとして整理した方が正確である。期限付き移籍で入った若手が、RSCA Futuresで出場時間を確保し、2024年末に完全移籍と2028年までの契約を得る。そこからトップチームで初先発し、ヘディングで得点する。だが、1トップとして毎週スタメンになるには、得点だけでなく、味方を使う判断、守備の出発点、相手CBを引きつけた後の次の動きまでそろえる必要がある。後藤は、待った選手ではなく、段階ごとに別の基準を越えようとした選手だった。

図解
アンデルレヒト 4-1 メヘレン、後藤がトップ初先発で得点した試合の推定配置

参照元に基づく配置です。アンデルレヒト 3-4-3、メヘレン 3-5-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

場面整理

参照元の試合ページ、公式発表、またはマッチセンターで両チームの先発11人と背番号を確認。ピッチ上の左右、ライン、距離だけを先発時の推定配置として扱い、放送グラフィックや公式座標の転載ではない。

出場選手を表示

RSCアンデルレヒト

3-4-3

  • 背番号16 マッズ・キッケンボリ
  • 背番号4 ヤン=カルロ・シミッチ
  • 背番号32 レアンデル・デンドンケル
  • 背番号34 アドリエウソン
  • 背番号54 キリアン・サルデラ
  • 背番号10 ヤリ・フェルスハーレン
  • 背番号23 マッツ・リッツ
  • 背番号5 ムサ・エンディアイェ
  • 背番号11 トルガン・アザール
  • 背番号42 後藤啓介
  • 背番号21 セサル・ウエルタ

KVメヘレン

3-5-2

  • 背番号1 オルトウィン・デ・ウォルフ
  • 背番号6 アフメド・トゥバ
  • 背番号4 トーン・ラーマーケルス
  • 背番号21 スティーブン・ウェルシュ
  • 背番号17 ラフィク・ベルガリ
  • 背番号33 フレドリク・ハマー
  • 背番号16 ロブ・スホーフス
  • 背番号32 アジズ・ウアタラ・モハメド
  • 背番号3 ホセ・マルサ
  • 背番号14 ベニト・ラマン
  • 背番号19 ケリム・ムラブティ

RSCアンデルレヒト 4-1 KVメヘレン(2025/01/26、2025年1月26日・ジュピラー・プロ・リーグ/試合開始時)を、後藤がアンデルレヒトのトップチームで初先発し、24分にヘディングで先制点を決めた試合として参照元に基づき配置。アンデルレヒトは3-4-3、メヘレンは3-5-2を参照して先発11人の関係を推定した。後藤がトップチームで初先発し、24分にヘディングで先制した試合。RSCA公式の試合レポートでは、味方を使うプレーや3点目への関与も記録されている。

4 / 5記事ページ

シント=トロイデンVVで1トップを担う。預けた後にもう一度入る

2025-26シーズンのシント=トロイデンVVへの期限付き移籍は、後藤啓介がトップレベルの試合時間を増やすための選択だった。加入時に示された期待は、90分を通して高い運動量を発揮できるFWであり、状況判断、質の高い動き出し、守備への積極的な関与を持つ選手というものだった。PIVOTでも、後藤はブンデスリーガからの話を断り、W杯26のメンバーへ近づくためにシント=トロイデンVVで結果を出す道を選んだ趣旨を語っている。環境を選んだ理由は、名前の大きさではなく、試合で責任を負う時間を取りに行くことにあった。

2026年5月2日のシント=トロイデンVV対ユニオンSGは、その役割を確認しやすい。試合開始時の推定配置では、シント=トロイデンVVは4-2-3-1、ユニオンSGは3-4-2-1。後藤は1トップで先発し、背後に伊藤涼太郎、ダブルボランチに山本理仁とアブドゥライ・シサコがいた。ただし、この試合は14分にユニオンSGへ退場者が出て、その後の長い時間が11対10になった。シント=トロイデンVV公式でも、退場後にボール保持が大きくシント=トロイデンVVへ傾いた流れが記録されている。したがって、90分全体を11対11のプレス構造として語るのではなく、試合開始時の配置と、退場後にシント=トロイデンVVがボールを持つ時間が長くなった状況を分けて見る必要がある。

攻撃では、後藤が相手CBを引きつける位置が重要になる。山本やシサコが前を向くためには、1トップが少し下りて縦パスの出口を作る場面が必要だ。ただし、そこで止まるとゴール前の人数が足りない。足元で預けた後に、もう一度ニア、中央、ファーのどこへ入り直すか。伊藤が中央で前を向いた時、後藤がCBの間に残るのか、外へ流れてスペースを開けるのかで、シント=トロイデンVVの攻撃の形は変わる。高さだけでなく、最初の接触と二歩目を続ける力が問われる試合だった。

この試合で象徴的だったのは、88分の先制点につながる場面である。左から入ったクロスに対し、後藤は自分が触るのではなく、後ろのディウフへ通す選択をした。ディウフが中央で押し込み、シント=トロイデンVVが先制する。ここで大事なのは、後藤を「無欲」や「自己犠牲」といった言葉で飾ることではない。1トップがボールに触るべきか、触らず次の味方へ流すべきかを判断し、ゴール前の複数人の関係で得点を作った場面として見ることだ。

この役割は、PIVOTで本人が話していた代表とクラブの違いにもつながる。クラブでは周囲と日常的に合わせられるため、どのタイミングで伊藤から受けるか、山本が前を向いた時にどこへ走るかを繰り返せる。代表では合流期間が短く、同じ動きでも説明の密度が変わる。だからこそ、シント=トロイデンVVで毎週の試合に入り、守備の方向づけ、背後への走り、ボックス内への入り直しを継続することは、W杯26に向けた代表候補としても意味を持つ。

図解
シント=トロイデンVV 2-1 ユニオンSG、後藤が1トップで先発した試合の推定配置

参照元に基づく配置です。シント=トロイデンVV 4-2-3-1、ユニオンSG 3-4-2-1を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

場面整理

参照元の試合ページ、公式発表、またはマッチセンターで両チームの先発11人と背番号を確認。ピッチ上の左右、ライン、距離だけを先発時の推定配置として扱い、放送グラフィックや公式座標の転載ではない。

出場選手を表示

シント=トロイデンVV

4-2-3-1

  • 背番号16 小久保玲央ブライアン
  • 背番号60 ロベルト=ヤン・ファンウェセマール
  • 背番号5 谷口彰悟
  • 背番号26 ヴィサル・ムスリウ
  • 背番号23 ジョードリック・プペ
  • 背番号8 アブドゥライ・シサコ
  • 背番号6 山本理仁
  • 背番号10 イリアス・セバウィ
  • 背番号13 伊藤涼太郎
  • 背番号14 ライアン・メルラン
  • 背番号42 後藤啓介

ユニオンSG

3-4-2-1

  • 背番号37 キェル・スヘルペン
  • 背番号5 ケビン・マック・アリスター
  • 背番号16 クリスチャン・バージェス
  • 背番号26 ロス・サイクス
  • 背番号25 アナン・ハライリ
  • 背番号6 カミール・ファン・デ・ペレ
  • 背番号8 アデム・ゾルガン
  • 背番号22 ウセヌ・ニアン
  • 背番号11 ギリェルメ・スミス
  • 背番号10 アヌアル・アイト・エル・ハジ
  • 背番号13 ケビン・ロドリゲス

シント=トロイデンVV 2-1 ユニオンSG(2026/05/02、2026年5月2日(現地時間)・ジュピラー・プロ・リーグ プレーオフ1/試合開始時・14分の退場前)を、後藤がシント=トロイデンVVの1トップで先発し、14分にユニオンSGへ退場者が出る前の試合開始時配置と、88分のクロススルーからディウフの先制点につなげた判断を読む試合として参照元に基づき配置。シント=トロイデンVVは4-2-3-1、ユニオンSGは3-4-2-1を参照して先発11人の関係を推定した。後藤が1トップで先発した試合開始時の推定配置。14分にユニオンSGへ退場者が出たため、その後は11対10となった。88分にはクロスをスルーし、ディウフの先制点につなげた。

5 / 5記事ページ

スコットランド戦の代表初先発からW杯26へ

2026年3月28日のスコットランド代表対日本代表は、後藤啓介をW杯26に向けた代表文脈で読むうえで欠かせない。この試合の日本は、鈴木彩艶、菅原由勢、瀬古歩夢、渡辺剛、伊藤洋輝、藤田譲瑠チマ、鈴木唯人、前田大然、田中碧、佐野航大、後藤啓介が先発した。前線は右シャドー鈴木唯人、左シャドー佐野航大、1トップ後藤啓介の並びだった。後藤は63分に上田綺世と交代するまで、A代表初先発の1トップを務めた。

この試合で後藤に求められたのは、クラブと同じように相手CBを引きつけることだけではない。3-4-2-1の1トップは、2シャドーとの距離を常に調整する。鈴木唯人が右の内側で受けるなら、後藤は中央でCBを引きつける。佐野航大が左から内側へ入るなら、少し流れて縦パスの角度を作る。前田が左の幅から前へ出る場面では、ゴール前で相手DFの視線を止める必要がある。限られた代表活動の中で、どの合図なら味方が使いやすいかを探る試合だった。

守備でも役割ははっきりしていた。スコットランドはロバートソン、マクトミネイ、マッギンらを含む先発で、日本の前線を押し返そうとした。後藤が最初にどちらのCBへ寄せるかで、鈴木唯人と佐野航大の次の寄せ方が変わる。中央を切って外へ誘導するのか、戻しを消して相手の前進を遅らせるのか。代表では細かい連係を長く練る時間が少ないため、1トップの最初の一歩がチーム全体の守備の向きを決めやすい。

PIVOTで後藤は、代表で堂安律や三笘薫からパスのタイミングを学んだこと、森保一監督と名波浩コーチから守備の連動やシャドーの使い方を求められたことに触れている。上田綺世についても、競争相手というより学ぶ対象として語っている。スコットランド戦で63分に上田へ交代した事実は、後藤がA代表の1トップで何を示し、何を学ぶかを測る時間だったと見るのが自然だ。

代表の1トップ候補として後藤を見るなら、シュートで終わる場面だけでは足りない。ロングボールを受ける高さ、相手CBを引きつけた後の落とし、背後へ走るタイミング、前線からの守備の方向づけ。その一つ一つが、代表で継続して起用されるために必要な要素となる。磐田で注目を一時的なものと捉え、RSCA Futuresで試合を重ね、アンデルレヒトのトップで得点し、シント=トロイデンVVで1トップの時間を取り、日本代表でも同じ役割へ入った。後藤啓介の記事は、未来を大きく語る選手が、目の前の役割をどう具体化してきたかを見るための物語である。

図解
スコットランド 0-1 日本、後藤が代表初先発した試合の推定配置

参照元に基づく配置です。日本 3-4-2-1、スコットランド 4-4-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

場面整理

参照元の試合ページ、公式発表、またはマッチセンターで両チームの先発11人と背番号を確認。ピッチ上の左右、ライン、距離だけを先発時の推定配置として扱い、放送グラフィックや公式座標の転載ではない。

出場選手を表示

日本代表

3-4-2-1

  • 背番号1 鈴木彩艶
  • 背番号4 瀬古歩夢
  • 背番号5 渡辺剛
  • 背番号21 伊藤洋輝
  • 背番号2 菅原由勢
  • 背番号6 藤田譲瑠チマ
  • 背番号17 田中碧
  • 背番号11 前田大然
  • 背番号8 鈴木唯人
  • 背番号20 佐野航大
  • 背番号26 後藤啓介

スコットランド代表

4-4-2

  • 背番号1 アンガス・ガン
  • 背番号2 ネイサン・パターソン
  • 背番号13 ジャック・ヘンドリー
  • 背番号26 スコット・マッケンナ
  • 背番号3 アンディ・ロバートソン
  • 背番号7 ジョン・マッギン
  • 背番号19 ルイス・ファーガソン
  • 背番号23 ケニー・マクリーン
  • 背番号4 スコット・マクトミネイ
  • 背番号20 トミー・コンウェイ
  • 背番号9 リンドン・ダイクス

スコットランド 0-1 日本(2026/03/28、2026年3月28日・KIRIN WORLD CHALLENGE 2026/試合開始時)を、後藤がA代表で初先発し、右シャドー鈴木唯人、左シャドー佐野航大の前で1トップを務めた試合として参照元に基づき配置。日本代表は3-4-2-1、スコットランド代表は4-4-2を参照して先発11人の関係を推定した。後藤がA代表で初先発し、鈴木唯人と佐野航大の前で1トップを担った試合。63分に上田綺世と交代するまで、前線の基準点と守備の開始役を務めた。

参照元

14

リーグ・大会公式3+
クラブ公式8+
データ・記録2+
メディア1+

記事情報

AI利用情報

サムネイル画像はAI生成によるイメージを編集して使用しています。

画像クレジット

AI-generated image / J Football Hub

次に読む

この記事から続けて読む