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代表チーム分析

日本はオランダの4-3-3をどう止めるか。デ・ヨングの前進とダンフリースの右を読む

2026年6月10日時点の情報を基にしたワールドカップ26開幕前分析。オランダ代表の4-3-3、デ・ヨングの前進、ダンフリースの右、ガクポとマレンの役割、日本との対戦の焦点を整理する。

W杯26へ向かうオランダ代表分析を示す、オレンジの中心メンバー3人と青の日本の前進レーンの編集部イラスト
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6月10日時点で読むオランダ代表

本稿は2026年6月10日時点の情報を基にしたW杯開幕前分析である。オランダ代表はグループFで日本と対戦する。試合は現地6月14日15時、ダラス開催のAT&T Stadiumで予定され、日本時間では6月15日5時にキックオフとなる。ここでは本大会の結果を前提にせず、直前の予選成績、6月の強化試合、公式先発を基にした編集部整理から、日本がどこを止めるべきかを読む。日本側から見ると、相手を大会前の静止画ではなく、直前2試合で揺れたチームとして扱う必要がある。

クーマン監督のチームは、基本的に4-3-3を軸に置く。後方ではバルト・フェルブルッヘン、デンゼル・ダンフリース、ヤン・ポール・ファン・ヘッケ、フィルジル・ファン・ダイク、ミッキー・ファン・デ・フェンが中心になる。中盤はフレンキー・デ・ヨングが前進の起点になり、ライアン・フラーフェンベルフとティジャニ・ラインデルスが前向きの受け手になる。前線はコーディ・ガクポ、ドニエル・マレン、クリセンシオ・サマーフィルを並べる形が直前の実戦で確認できた。

図1は2026年6月8日のウズベキスタンとの試合の公式先発を基にした編集部推定配置である。公式に確認できるのは先発11人と背番号であり、細かな立ち位置は試合中に変化する。4バックはオランダから見て右からダンフリース、ファン・ヘッケ、フィルジル・ファン・ダイク、ミッキー・ファン・デ・フェン。中盤3枚は横並びの固定ではなく、デ・ヨングが下りて受け、ラインデルスやフラーフェンベルフが前へ出る時間を含む。

大会直前の状況には不確定要素もある。ユリエン・ティンバーは鼠径部の状態が戻らず離脱し、ルトシャレル・ヘールトライダが追加招集された。ウズベキスタンとの試合ではフェルブルッヘンが接触後に交代し、ギュス・ティルは退場した。OnsOranjeはティルの日本との試合への影響は不明としている。メンフィス・デパイも中央の固定先発として決まっているわけではなく、強化試合ではマレンが中央で起用された。

オランダの強みは名前の豪華さだけではない。デ・ヨングが1列目の圧力を外し、ダンフリースが右で高い位置を取り、ガクポが左から中へ入ると、相手は中央と外側の両方を守らされる。日本が受け身になりすぎれば、クロス、折り返し、セットプレーまで連続して押し込まれる。反対に、広がった後の戻りは遅れやすい。日本が狙うべき場所は、そこにある。

図解
ウズベキスタン最終テストの4-3-3

先発選手は公式記録に基づき、配置は編集部推定です。オランダを示します。詳細は折りたたみで確認できます。

先発確認・配置推定

OnsOranje公式の2026年6月8日オランダ 2-1 ウズベキスタン記事と試合ページで先発11人と背番号を確認し、W杯前実戦の基本形として編集部が4-3-3に整理した。先発は公式確認済み、左右レーンと中盤の立ち位置は編集部推定として扱う。

スタメン一覧を表示

オランダ代表

  • 背番号1 バルト・フェルブルッヘン
  • 背番号22 デンゼル・ダンフリース
  • 背番号6 ヤン・ポール・ファン・ヘッケ
  • 背番号4 フィルジル・ファン・ダイク
  • 背番号15 ミッキー・ファン・デ・フェン
  • 背番号21 フレンキー・デ・ヨング
  • 背番号8 ライアン・フラーフェンベルフ
  • 背番号14 ティジャニ・ラインデルス
  • 背番号24 クリセンシオ・サマーフィル
  • 背番号18 ドニエル・マレン
  • 背番号11 コーディ・ガクポ

2026年6月8日のオランダ 2-1 ウズベキスタンを、公式先発を基にした編集部推定配置として4-3-3で示す。

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欧州予選と直前2試合を分けて見る

欧州予選の数字ははっきりしている。オランダは欧州予選G組を8試合6勝2分0敗、勝点20で首位通過した。得点は27、失点は4、得失点差は+23。フィンランド、マルタ、リトアニア相手には勝ち切り、ポーランドとの2試合は引き分けた。27得点は押し込む力を、4失点は大崩れしない守備の土台を示す。ここで重要なのは、予選を無敗で終えた事実と、大会直前の強化試合で出た課題を混ぜないことである。予選の数字は長い期間の安定であり、強化試合は本大会前の状態確認として読む。

6月3日のアルジェリアとの強化試合は0対1だった。OnsOranjeは、サマーフィルが右ウイングで先発し、マレンがデパイより優先されて中央に入ったと伝えている。前半はサマーフィルの右からチャンスを作り、マレンのシュートがポストを叩いた。後半は多くの交代でリズムを失い、終盤にアニス・ハジ・ムサの得点を許した。クーマン監督は、序盤に決め切れなかったこと、後半に雑になったことを課題として挙げた。

6月8日のウズベキスタンとの最終テストは2対1だったが、内容は安心だけではなかった。ガクポが2本のPKを決めた一方、流れの中では大きな好機を何度も逃した。ダンフリースとサマーフィルの右は30分前後にPK獲得へつながったが、後半途中からビルドアップは重くなった。フェルブルッヘンは接触後にマルク・フレッケンと交代し、終盤にはティルの退場から同点に追いつかれている。

この2試合から見えるのは、オランダがチャンスを作れないチームではないということだ。課題は、作った好機を流れの中で決め切れなかった点にある。クーマン監督も、2試合でPK以外の得点がないことに触れながら、チャンスを作れている点は前向きに捉えていた。日本は「直前に負けたから弱い」と読むより、押し込まれる前にどの前進先を消すかを詰めた方が現実的である。

予選の安定と直前2試合の揺れは、同時に存在している。オランダは長い予選を大崩れせずに抜けた。一方で、アルジェリア、ウズベキスタンとの2試合では、右の前進、中央の決定力、終盤の管理、主力のコンディションに確認事項が残った。ここを分けると、相手の弱点を誇張せず、狙う場所を具体化できる。日本との対戦の焦点は、オランダの支配を否定することではなく、その支配が得点に変わる前に攻撃を外へずらし、奪った後に広がった背後を使えるかにある。最後までそこを読み切りたい。

図解
欧州予選の成績

欧州予選G組の首位通過と、6月の直前2試合で残った確認事項を分けて整理する。

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攻撃。どこから前へ出るのか

オランダの攻撃は、デ・ヨングがどこで前を向くかから始まる。相手の1列目の背後に下りれば、センターバックから安全に受ける。前を向ければ、ラインデルスやフラーフェンベルフへ縦につけられる。日本がここへ一人で寄せるだけでは、パスコースを変えられてしまう。前線の寄せとボランチの立ち位置をそろえ、デ・ヨングに運ぶ歩幅を与えないようにしたい。

右サイドは、直前2試合で見えた具体的な攻め筋である。アルジェリアとの試合ではサマーフィルが右で先発し、ウズベキスタンとの試合ではダンフリースの深いパスからサマーフィルがPKを得た。ダンフリースは右サイドバックでも、実際には高い位置まで出てくる。そこへサマーフィルが幅を取り、マレンが中央で相手CBを引きつけると、右からクロス、折り返し、中央への戻しが生まれる。

マレンの役割は固定して読まない。ウズベキスタンとの試合では中央で先発したが、デパイ、ブロビー、ウェフホルストのような中央候補が入る場合、マレンは右や内側の走者へ回る可能性もある。デパイは中央でボールを受けて周囲を使えるが、6月の強化試合では絶対的な先発として扱われていたわけではない。日本は名前ではなく、中央に入った選手が相手CBを引きつけるのか、背後へ走るのかを見分けたい。

左ではガクポが大きな焦点になる。ウズベキスタンとの試合の2得点はいずれもPKだったが、左から中へ入り、ファーへ届ける動きはチームの得点源である。ダンフリースの右が強調されるほど、逆側のガクポが空く時間も生まれる。日本は右サイドへ人数を割いた後も、反対側のカットインやファーサイドのクロス対応を残したい。

空中戦は抽象的な強みではない。オランダはフィルジル・ファン・ダイクの競り合い、ファーサイドに入るダンフリース、ターゲット役を増やしたときのクロス対応、コーナーキックやFKの再開局面で圧力を作れる。流れの中で崩し切れない時間でも、セットプレーで試合を動かせる可能性がある。日本は不用意なファウル、軽いクリア、マークの受け渡しミスを減らさなければならない。

攻撃面の結論は、入口を一つに絞れない相手だということだ。中央のデ・ヨング、右のダンフリースとサマーフィル、左のガクポ、中央のマレンまたはデパイ、再開局面のフィルジル・ファン・ダイク。日本はすべてを同時に消すのではなく、中央の前進を遅らせ、外へ出た後のクロスの質を落とし、奪ったらすぐ相手の高いサイドの背後へ進みたい。

図解
攻撃ルート

デ・ヨングの前進、ダンフリースの右、ガクポの左、再開局面の空中戦を整理する。

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守備。強い場所と揺れる場所

オランダの守備は、4バックの個の強さを前提にできる。ウズベキスタンとの試合の公式先発では、右からダンフリース、ファン・ヘッケ、フィルジル・ファン・ダイク、ファン・デ・フェンが並んだ。ティンバー離脱後も、ファン・ヘッケを中央に残し、ファン・デ・フェンを左へ置く形が確認できる。日本が単純なロングボールだけで背後を狙うと、フィルジル・ファン・ダイクの空中戦とファン・デ・フェンの走力に吸収されやすい。

ただし、最終ラインが強いことと、守備全体が常に安定することは同じではない。オランダはサイドバックが高く出る時間が長い。ダンフリースが右で押し上げ、左もガクポの位置に合わせて前へ出ると、失った直後に中盤と最終ラインの間隔が伸びる。日本はボールを奪った瞬間、久保建英や堂安律を外で待たせるだけでなく、佐野海舟や田中碧が一つ目のパスを内側へ通せるかが大事になる。

中央の守備はデ・ヨング、フラーフェンベルフ、ラインデルスの間隔に左右される。3人が近ければ、こぼれ球を拾い、すぐ保持へ戻せる。逆に、デ・ヨングが下り、ラインデルスが高く出た後にボールを失うと、中央に縦のスペースが残る。日本が鎌田大地や久保を2列目に置くなら、そこは最初に見たい場所である。前田大然を使う場合は、背後への走りでファン・デ・フェンを外へ引っ張れるかも鍵になる。

強化試合の終盤にも注意点はあった。アルジェリアとの試合では後半の交代後にリズムを落とし、終盤にカウンターから失点した。ウズベキスタンとの試合ではティルの退場後に同点を許した。どちらもそのまま日本との試合へ直結する話ではないが、オランダが試合を完全に閉じ切れていたわけではないことは示している。日本は長い時間を耐えるだけでなく、終盤に相手の集中が切れた瞬間を使う準備を残したい。

セットプレー守備は、攻撃時とは逆に日本の得点機にもなり得る。オランダは空中戦に強い一方、ファーサイドやセカンドボールで人数が外へ流れた後に隙が出ることがある。日本は単に大きな選手へ合わせるだけではなく、こぼれ球を拾う位置、ショートコーナーで相手を動かす選択、二次攻撃の再配置まで用意したい。

守備面の読み筋は、オランダの強さを正面から避けることではない。フィルジル・ファン・ダイクの前で競り続けず、ファン・デ・フェンとの走力勝負だけにしない。その前に中央を動かし、サイドを上げさせ、戻りの負荷を作る。オランダの守備は強い。だからこそ、日本はその強さが整う前後の数秒を狙う必要がある。

図解
守備の連動

オランダの守備を、4バックの個の強さ、中央回収、広がった後の戻りに分けて整理する。

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日本はどう止め、どこを使うか

日本側の配置は、編集部では3-4-2-1を基本想定に置く。ただし、久保建英と堂安律のどちらを右寄りに置くか、1トップを上田綺世にするか小川航基にするか、左の幅を中村敬斗で作るか前田大然の走力を使うかで、実際の役割は変わる。ここでの図は先発予想の断定ではなく、オランダの4-3-3に対して日本がどこで数的な支えを作るかを示す編集部整理である。

守備の最優先は、デ・ヨングに長く運ばせないことだ。上田または小川が相手CBを引きつけ、2列目がデ・ヨングへのコースを消す。久保や堂安が右で出る場合は、ファン・デ・フェンからガクポへの斜めのパスコースを見ながら、奪った後の受け手にもなる。鎌田大地を中央に置くなら、ラインデルスの背後へ戻って受ける形を用意したい。前から行く時間と、中央を閉じて待つ時間を曖昧にしないことが大切になる。

右サイドの守備では、ダンフリースをどこまで上げさせるかが焦点になる。最初から深く下がると、クロスを浴び続ける。逆に高く出すぎると、サマーフィルやマレンに背後を使われる。日本のウイングバックは、相手の右を抑えるだけでなく、奪った瞬間にその背後へ走れる位置を残したい。そこへ佐野海舟や田中碧が一つ目のパスを入れられれば、オランダの戻りを走らせられる。

攻撃では、フィルジル・ファン・ダイクと真正面で競り続けない。上田や小川の競り合いは必要だが、先に外側で相手を横へ動かし、中央の戻しから使う方が効果は出やすい。中村が左で幅を取るなら、ガクポの戻りを試せる。前田が入るなら、ファン・ヘッケとファン・デ・フェンの間、または右CBの外側へ走ることで、オランダのラインを下げられる。

試合の時間帯も分けて考えたい。序盤はオランダの保持を受けすぎず、最初の10分で中央を割らせない。中盤以降に日本がボールを持てるなら、久保、堂安、鎌田のいずれかが内側で受け直し、反対側へ展開する。終盤にオランダがターゲット役を増やす場合は、セットプレーを減らし、クリア後の二次回収を先に取る。

結論は、オランダの4-3-3を完全に壊すことではない。デ・ヨングの前進を遅らせ、ダンフリースの右を簡単に前へ出させず、ガクポとフィルジル・ファン・ダイクに得意な形で触らせない。そのうえで、高くなったサイドの背後と中盤の戻りを使う。日本が勝点を取りに行くなら、守る時間を反撃の準備に変えることが必要になる。そこが大会の入り方を左右する。

図解
日本との対戦の読み筋

オランダ側の狙いと、日本側の3-4-2-1想定で残したい対応を大会前の編集部整理として並べる。

参照元

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