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試合レビュー

南アフリカ0-1カナダ。90+2分ユースタキオ、共催国を16強へ

W杯26ラウンド32、南アフリカ 0-1 カナダ。90+2分のスティーブン・ユースタキオ決勝点、公式4-2-3-1対4-4-2、カナダのセットプレー攻勢、南アフリカの保持と停滞を整理する。

大会

ステージ

ラウンド32
カナダが南アフリカを1-0で下したW杯26ラウンド32のスコア入り試合レビュー用サムネイル
AI生成イメージ / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
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90+2分ユースタキオ。カナダが最後に薄い差を動かした

FIFAワールドカップ26のラウンド32で、カナダは南アフリカを1-0で下した。試合は現地時間2026年6月28日12:00、ロサンゼルス・スタジアムで行われ、日本時間では2026年6月29日4:00開始。FIFAフルタイム・マッチレポートでは観客数は6万9237人、前半は0-0、最終スコアは南アフリカ0-1カナダだった。

勝敗を分けたのは90+2分である。スポーツナビのテキスト速報では、右サイドからジェイコブ・シャッフェルバーグがクロスを入れ、イメ・オコンがクリア。そのこぼれ球をスティーブン・ユースタキオがペナルティエリア手前から右足でゴール左下へ決めた。FIFA公式記録でも得点者はユースタキオ。アシストは記録されていない。

この1点は、カナダが長く作っていた「セットプレーから最後を触る」流れの延長にある。前半17分にはユースタキオのCKからジョナサン・デイビッド、22分にはFKからデレク・コーネリアス、44分にはCKからモイーズ・ボンビトとタジョン・ブキャナンがゴールへ迫った。ネットだけが遠かった時間を、最後のこぼれ球でひっくり返した。得点者が主将のユースタキオだったことも、この試合の文脈に合っている。

南アフリカはボールを持った。FIFA Full Timeの保持率は58%、PMSRのEnhanced possessionでも南アフリカ55.8%、カナダ35.6%、争奪中8.5%。スポーツナビのスタッツページも60%対40%だった。だが、保持と得点の間には距離があった。公式記録のシュートは南アフリカ6本、枠内1本。カナダは12本、枠内7本である。

カナダにとっては、初めて「ホーム」以外で迎えたノックアウトステージの試合でもあった。スポーツナビの戦評は、慎重な展開の中でジェシー・マーシュ監督が終盤にアルフォンソ・デイヴィスを投入し、会場の空気を変えたと整理している。実際、75分にデイヴィスが入った後、カナダは左と中央にもう一度加速の入口を作った。

FIFA公式カレンダーでは、カナダの次戦は2026年7月4日、ヒューストンでのモロッコ戦である。南アフリカはグループAを突破してここまで来たが、最後の試合では「保持できる時間」を「相手GKを動かすシュート」へ変え切れなかった。0-1は小さな差に見える。ただし、90+2分まで積み上げた枠内数と終盤の交代を見ると、カナダが最後の1本を引き寄せた理由ははっきり残っている。

図解
南アフリカ 0-1 カナダ 主要な試合経過

主要な試合経過

前半は0-0。カナダがセットプレーから複数の枠内シュートを作り、75分にデイヴィスを投入。90+2分にユースタキオがこぼれ球を右足で決め、カナダが1-0でラウンド16へ進んだ。

RSA 0-1 CAN

南アフリカ
RSA
カナダ
CAN
  1. 6'
    RSA決定機

    テボホ・モコエナ

    モフォケンのパスからモコエナがペナルティエリア手前で右足を振り、クレポーが止めた。

    0-0

  2. 22'
    CAN決定機

    デレク・コーネリアス

    ユースタキオのFKにコーネリアスが頭で合わせたが、ウィリアムズがセーブした。

    0-0

  3. 44'
    CAN決定機

    カナダの連続コーナー攻撃

    ボンビト、コーネリアス、ブキャナンが左CKの流れで連続してゴール前へ迫った。

    0-0

  4. ハーフタイム
    RSA交代

    タレンテ・ムバタ

    南アフリカはモフォケンを下げ、ムバタを入れて中央の受け直しを増やした。

    0-0

  5. 54'
    CAN警告

    ネイサン・サリバ

    サリバに警告。

    0-0

  6. 70'
    CAN交代

    シャッフェルバーグとプロミス投入

    ミラーとオルワセイを下げ、シャッフェルバーグとプロミス・デイビッドを投入。終盤の幅と前線の受け口を増やした。

    0-0

  7. 75'
    CAN交代

    アルフォンソ・デイヴィス

    ブキャナンに代えてデイヴィスが入り、キャプテンマークもユースタキオからデイヴィスへ移った。

    0-0

  8. 84'
    RSA決定機

    オスウィン・アポリス

    アポリスがペナルティエリア手前から右足で枠内へ打ったが、クレポーがセーブした。

    0-0

  9. 90+2'
    CAN得点

    スティーブン・ユースタキオ

    シャッフェルバーグのクロスをオコンがクリアしたこぼれ球を、ユースタキオがペナルティエリア手前から右足でゴール左下へ決めた。

    0-1

  10. 試合終了

    試合終了

    カナダが1-0で勝利し、2026年7月4日のラウンド16・モロッコ戦へ進んだ。

    0-1

スタッツ表を表示
FIFAフルタイムレポート 基本スタッツ
FIFAフルタイムレポート 基本スタッツ
指標南アフリカカナダ
シュート612
CK14
警告02
PMSR 技術スタッツ
PMSR 技術スタッツ
指標南アフリカカナダ
xG0.161.33
ラインブレイク完了9780
守備ラインブレイク137
敵陣3分の1での受球60112
守備対応を求められる回数非保持の時間が長い側では増えやすい値。守備の成功率そのものではない。221344
ボールロスト誘発4249

カナダの前半セットプレー、終盤のデイヴィス投入、90+2分ユースタキオの決勝点を示す図解。

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公式配置を読む。南アフリカ4-2-3-1、カナダ4-4-2

開始時配置はFIFA Tactical Line-up UPDATED VERSIONを基準にする。南アフリカは4-2-3-1、カナダは4-4-2。スポーツナビの試合経過ページでも同じ表示で、この記事の配置図は公式タクティカル・ラインアップと整合させている。保持時の可変や終盤のデイヴィス投入後の形は、初期配置とは分けて読む。

南アフリカはGKロンウェン・ウィリアムズが主将。最終ラインは左からオーブリー・モディバ、ムベケゼリ・ムボカジ、イメ・オコン、クリソ・ムダウ。中盤の底にテボホ・モコエナとスフェフェロ・シトレが入り、2列目はオスウィン・アポリス、レレボヒレ・モフォケン、タペロ・マセコ。1トップはエヴィデンス・マクゴパだった。

カナダはGKマクシム・クレポー。最終ラインはリッチー・ラリア、デレク・コーネリアス、モイーズ・ボンビト、アリスター・ジョンストン。中盤4枚はリアム・ミラー、ユースタキオ、ネイサン・サリバ、ブキャナン。前線はタニ・オルワセイとジョナサン・デイビッドが並んだ。主将はユースタキオで、75分にデイヴィスが入ったタイミングでキャプテンマークもデイヴィスへ移っている。

前半の噛み合わせでは、南アフリカがボールを持ち、カナダがセットプレーと背後で先に決定機を作った。南アフリカはモフォケンとマセコが間で受け、モコエナが5分に右足で枠内へ打った。しかし、ペナルティエリア内で相手を崩し切る回数は増えなかった。

カナダは4-4-2のまま前線の2枚で相手センターバックへ近づき、ミラーやブキャナンが外から前進した。ユースタキオは右足のセットプレーで何度もゴール前へ入れ、前半だけでコーネリアス、ボンビト、ブキャナンのチャンスにつながった。4-4-2は守る形というより、奪った後にサイドとセットプレーへ素早く出るための基準線だった。南アフリカが保持で上回っても、先にGKを動かしたのはカナダだった。

後半は交代で意味が変わる。南アフリカはハーフタイムにモフォケンを下げてムバタを投入。カナダは59分にドフジュロールとニコ・シグル、70分にシャッフェルバーグとプロミス・デイビッド、75分にデイヴィスを入れた。初期配置を固定して見ると、カナダが終盤に幅と推進力を足し、南アフリカが前線の出口を最後まで増やし切れなかったことが見えやすい。交代の順番も、カナダが最後の15分にもう一段前へ出た理由を示している。先発の4-4-2に、終盤の推進力を重ねた形だった。

図解
南アフリカ 0-1 カナダの公式初期配置(現地6/28・日本時間6/29)

公式記録確認済みです。南アフリカ 4-2-3-1、カナダ 4-4-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

公式スタメン配置

FIFA公式タクティカル・ラインアップに基づく開始時配置。保持時・非保持時・交代後の変化は本文で補足する。

スタメン一覧を表示

南アフリカ代表

4-2-3-1

  • 背番号1 ロンウェン・ウィリアムズ
  • 背番号6 オーブリー・モディバ
  • 背番号14 ムベケゼリ・ムボカジ
  • 背番号21 イメ・オコン
  • 背番号20 クリソ・ムダウ
  • 背番号4 テボホ・モコエナ
  • 背番号13 スフェフェロ・シトレ
  • 背番号7 オスウィン・アポリス
  • 背番号10 レレボヒレ・モフォケン
  • 背番号12 タペロ・マセコ
  • 背番号17 エヴィデンス・マクゴパ

カナダ代表

4-4-2

  • 背番号16 マクシム・クレポー
  • 背番号22 リッチー・ラリア
  • 背番号13 デレク・コーネリアス
  • 背番号15 モイーズ・ボンビト
  • 背番号2 アリスター・ジョンストン
  • 背番号11 リアム・ミラー
  • 背番号7 スティーブン・ユースタキオ
  • 背番号25 ネイサン・サリバ
  • 背番号17 タジョン・ブキャナン
  • 背番号12 タニ・オルワセイ
  • 背番号10 ジョナサン・デイビッド

FIFA公式タクティカル・ラインアップをもとにした開始時配置。南アフリカは4-2-3-1、カナダは4-4-2。

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南アフリカ視点。保持58%でも前進がゴール前で止まった

南アフリカの試合を数字だけで見ると、意外なほどボールは持てている。FIFA Full Timeの保持率は58%、PMSRのEnhanced possessionは55.8%、スポーツナビのスタッツページは60%。パスもPMSRでは575本中486本成功、成功率85%。通常の保持とパス成功率なら、南アフリカが主導権を握った時間は確かにあった。

ただし、その保持は深さへ変わりにくかった。PMSRでは南アフリカの最終3分の受け数は60、カナダは112。クロスも5本対14本で、ボールを持った時間ほど相手ゴール前の接触は増えていない。モコエナの5分の枠内シュート以降、公式記録で枠内に飛んだ南アフリカのシュートは伸びなかった。

前半の南アフリカは、モフォケンが間で受け、マセコやアポリスがペナルティエリア周辺に顔を出す形で始まった。35分にはモフォケンのスルーパスがマセコへつながり、36分にはアポリスのCKからオコンがヘディングで狙った。だが、公式記録のシュートは前半で3本、枠内1本。カナダの8本、枠内3本に比べると、最後の質で差が出ていた。

後半開始のムバタ投入は、中央の受け直しとミドルレンジのシュートを増やす意味があった。61分にはアポリス、74分にはムバタ、84分にはアポリスが再び右足で狙う。しかし、PMSRのxGは0.16、スポーツナビでも0.21。保持の量に対して、相手を崩した後の高確率シュートは少ない。ミドルを増やしても、カナダのCBとGKを連続して動かす場面までは作れなかった。

終盤に入ると、南アフリカは守備の粘りで試合を0-0に保った。ウィリアムズは22分のコーネリアス、34分と64分のオルワセイ、78分のジョナサン・デイビッドを止めている。オコン、ムボカジ、ムダウ、モディバもクロスとこぼれ球へ対応し続けた。問題は、その守備で得た時間を前線の休み場所に変えられなかったことだ。守備者の対応は多かったが、奪った後にマクゴパやサイドの選手へ落ち着いて渡す場面は限られた。保持率の高さが、試合終盤の押し返しには直結しなかった。

90+2分の失点も、南アフリカが一度はクロスをクリアした後の場面だった。オコンのクリア自体は間違っていない。だが、その次のこぼれ球へユースタキオが先に入り、ペナルティエリア手前から右足を振り切った。保持できる、守れる。しかし、最後の一歩で相手より先に触る回数が足りない。南アフリカのラウンド32敗退は、その課題をはっきり残した。

図解
南アフリカが持ちながら届かなかった理由

保持は上回ったが、最終3分の受けと枠内シュートでカナダを下回った。

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カナダ視点。セットプレー、デイヴィス投入、最後のこぼれ球

カナダの勝利は、派手な崩しよりも、同じ圧力を最後まで続けた勝利だった。FIFA Full Timeではカナダのシュートは12本、枠内7本。PMSRでも12本、枠内7本、xG1.33。スポーツナビのスタッツページではシュート13本、枠内6本、xG2.05と表示されている。値は提供元で違うが、カナダがより多くゴール前の場面を作った方向性は一致している。

前半の主役はセットプレーだった。17分、ユースタキオの右CKからジョナサン・デイビッドが右足で狙う。22分にはFKからコーネリアスがヘディングで枠内へ飛ばし、ウィリアムズがセーブ。44分には左CKからボンビトのヘディングがブロックされ、続くこぼれ球にコーネリアスとブキャナンが反応した。0-0で折り返したが、カナダの方が「次に入る」気配を作っていた。

後半もカナダは交代で前進の質を変えた。59分にボンビトとサリバを下げ、ドフジュロールとシグルを投入。70分にはミラーとオルワセイを下げ、シャッフェルバーグとプロミス・デイビッドを入れる。75分にはブキャナンに代えてデイヴィス。スポーツナビの戦評が触れている通り、このデイヴィス投入でスタジアムの空気は明らかに変わった。

決勝点につながったのも、交代後の左と右の関係である。90+2分、右サイドからシャッフェルバーグが折り返す。オコンが一度はクリアしたが、ボールはペナルティエリア手前へこぼれた。そこに入ったのがユースタキオだった。キャプテンとして先発し、75分にマークをデイヴィスへ渡した後もピッチ中央に残り、最後の落下点を取り切った。場面の中心は、木枠ではなくクリア後のこぼれ球である。

カナダの良さは、ユースタキオの一発だけに閉じない。PMSRでは最終3分の受け数が112、サイドからのボールが14本、守備プレッシャーが344回、強制ターンオーバーが49回。南アフリカが保持する時間でも、カナダはボールを奪った後に早く相手ゴールへ戻れる構造を保った。走行距離も117kmで、南アフリカの108.2kmを上回っている。

もちろん、課題もある。前半から枠内を重ねながら、90+2分までゴールを奪えなかった。ジョナサン・デイビッド、オルワセイ、プロミス・デイビッドの前線はチャンスに関わったが、流れの中で相手を完全に崩した場面は多くない。ラウンド16のモロッコ戦では、セットプレーと終盤の推進力だけでなく、前半のうちに1本を決め切る精度が問われる。

図解
カナダが最後の1点を引き寄せた道筋

カナダはセットプレーで枠内を重ね、終盤にデイヴィスとシャッフェルバーグを加えて90+2分の決勝点へ進んだ。

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数字と次戦へ。カナダはモロッコ戦、南アフリカは出口の再設計へ

FIFA Full Timeの通常記録では、南アフリカのシュートは6本、枠内1本、カナダは12本、枠内7本。保持率は58%対42%、CKは1対4、警告は南アフリカ0枚、カナダ2枚だった。保持は南アフリカ、決定機はカナダという分かれ方である。

PMSRでは、その分かれ方がさらに見える。Enhanced possessionは南アフリカ55.8%、争奪中8.5%、カナダ35.6%。xGは0.16対1.33。パスは575本中486本成功対390本中314本成功で、成功率は85%対81%。一方、最終3分の受け数は60対112、クロスは5対14、守備プレッシャーは221回対344回、強制ターンオーバーは42対49、走行距離は108.2km対117kmだった。カナダは持たない時間の後、より早くゴール前へ届いている。

スポーツナビのスタッツページでは、保持率60%対40%、xG0.21対2.05、シュート6対13、枠内2対6、パス566本対404本、成功率82%対77.5%。期待得点、シュート数、枠内数は提供元ごとに異なるため、同じ表の中で混ぜない。本文では公式記録を結果と基本記録の基準にし、PMSRは技術指標、スポーツナビは日本語速報と補助スタッツとして扱った。

ラウンド16の相手はモロッコである。FIFA公式カレンダーでは、カナダ対モロッコは2026年7月4日12:00、ヒューストン・スタジアムで予定されている。カナダは共催国としての熱を保ったまま、次はより守備の強い相手と向き合う。ユースタキオ、デイヴィス、ジョナサン・デイビッドの接続を、90分の早い時間からどう出すかが焦点になる。

南アフリカに残る論点は、保持の出口である。グループA最終戦では韓国を1-0で破り、少ない保持から決め切る強さを見せた。この試合では逆に、保持で上回りながら枠内1本にとどまった。相手に持たせる時の鋭さと、自分たちが持つ時の深さ。その二つを同時に持てるかが、次の大会サイクルへの宿題になる。

0-1は、最後のワンプレーだけで片づけられる試合ではない。南アフリカは持ったが、入り切れなかった。カナダは持たない時間でも、セットプレーと交代でゴール前の回数を保った。90+2分のユースタキオは、その積み重ねの終点だった。次戦のカナダは、同じ終盤勝負を待つのではなく、前半から枠内の質を得点へ変える必要がある。南アフリカは保持から枠内を増やす設計が課題になる。

図解
0-1から見える次の論点

カナダはモロッコ戦へ、南アフリカは保持から深さを作る設計へ向かう。

参照元

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