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試合レビュー

オランダはなぜ5-1で勝てたのか。スウェーデンの4バック変更と6得点を時系列で読む

W杯26グループF第2戦、オランダ 5-1 スウェーデン。FIFA資料上の4-3-3と3-5-2、スウェーデンの4バック変更、6得点の流れを時系列で整理する。

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オランダがスウェーデンを5-1で下したW杯26グループF第2戦のスコア入り試合レビュー用サムネイル
AI生成イメージ / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
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5分と17分で試合は動いた。6得点を時系列で整理する

FIFAワールドカップ26グループF第2戦は、現地時間6月20日(日本時間6月21日)にヒューストン・スタジアムで行われ、オランダがスウェーデンを5-1で下した。観客数は68,777人。前半5分と17分にブライアン・ブロビーが決め、後半47分と54分にコーディ・ガクポが続いた。59分にアンソニー・エランガが1点を返したが、89分にクリセンシオ・サマーフィルが5点目を決め、スコアは大きく開いた。

得点の流れは序盤から具体的だった。5分はブロビーが胸で収め、ティジャーニ・ラインデルスを経由して左へ展開する。コーディ・ガクポのクロスに、起点になったブロビーがゴール前まで入り直して合わせた。17分は右からデンゼル・ダンフリースがクロスを送り、ブロビーが至近距離で2点目を決める。1点目のアシストはガクポ、2点目のアシストはダンフリースだった。序盤の2点が、試合の温度を決めた。

スウェーデンは前半の飲水タイム後に4バックへ変更し、前半終了までにヴィクトル・ギェケレシュやヤシン・アヤリがフェルブルッヘンを試す場面を増やした。グスタフ・ラーゲルビエルケのヘディングはネットを揺らしたが、これはオフサイドで取り消されている。アヤリのシュートと、ラーゲルビエルケの取り消しゴールは別場面として整理する。

後半は再開直後に再びオランダが動かした。ハーフタイムに入ったサマーフィルが内側へ運び、ダンフリースを使う。47分はそのクロスにガクポが逆サイドから入り、54分はサマーフィルのパスを受けたガクポが左から中央へ運んで右足で決めた。55分にスウェーデンはエランガ、ルーカス・ベリヴァル、ベスフォート・ゼネリを投入し、59分にはイサクのスルーパスからエランガが抜け出して左足で返す。最後は89分、デパイのパスを受けたサマーフィルが中央へ持ち込み、右足で5-1とした。

スポーツナビの集計では、保持率はオランダ55%、スウェーデン45%。シュート数は11本対17本、枠内シュート数は7本対10本、xGは1.99対1.09だった。公式レポート側ではシュート数などの集計が別の数字になるため、このページのxGと保持率はスポーツナビの数値として扱う。枠内シュート数ではスウェーデンも迫っており、スコア差だけで守備の完勝とは言い切れない。数字から見えるのは、オランダが相手の攻撃機会を封じた試合ではなく、得点に近い局面を先に仕留めた試合だったということだ。

図解
オランダ 5-1 スウェーデン 得点経過

主要な試合経過

オランダがブロビーの序盤2得点で先行し、後半にガクポの2得点とサマーフィルの追加点で5-1とした

NED 5-1 SWE

オランダ
NED
スウェーデン
SWE
  1. 5'
    NED得点

    ブライアン・ブロビー

    ガクポのクロスへ入り、オランダが早い時間に先制した。

    NED 1-0 SWE

  2. 17'
    NED得点

    ブライアン・ブロビー

    右からのクロスを中央で仕上げ、ブロビーが2点目を決めた。

    NED 2-0 SWE

  3. 47'
    NED得点

    コーディ・ガクポ

    後半開始直後、ダンフリースのクロスにガクポが合わせた。

    NED 3-0 SWE

  4. 54'
    NED得点

    コーディ・ガクポ

    左から内へ持ち込み、右足で4点目を決めた。

    NED 4-0 SWE

  5. 59'
    SWE得点

    アンソニー・エランガ

    イサクのスルーパスで抜け出し、左足で1点を返した。

    NED 4-1 SWE

  6. 89'
    NED得点

    クリセンシオ・サマーフィル

    デパイのパスを受け、中央へ持ち込んで右足で決めた。

    NED 5-1 SWE

FIFAの試合記録、スポーツナビ、Guardianをもとにした得点経過と主要局面の編集部整理。

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FIFA資料は4-3-3と3-5-2。分析上は中盤の役割まで分けて読む

公式タクティカル・ラインアップ上、オランダは4-3-3、スウェーデンは3-5-2と整理できる。この図も、まずはその初期配置を基準に置く。ただし、中盤の役割まで細分化すれば、オランダはライアン・フラーフェンベルフを底に置く4-1-2-3、スウェーデンはイェスパー・カールストロムをアンカーに置く3-1-4-2として読むと、序盤の噛み合わせをつかみやすい。公式資料上の初期配置と、役割を細かく見た分析上の配置は別のものとして示す。

オランダはGKバルト・フェルブルッヘン。4バックは左からミッキー・ファン・デ・フェン、フィルジル・ファン・ダイク、ヤン・ポール・ファン・ヘッケ、デンゼル・ダンフリース。中盤はフラーフェンベルフ、フレンキー・デ・ヨング、ティジャーニ・ラインデルスで、前線はガクポ、ブロビー、ドニエル・マレンだった。ブロビーを中央に置いたことで、サイドからのクロスに対して相手CBをゴール前へ引きつける形ができた。

スウェーデンはGKクリストファー・ノルドフェルト。最終ラインはヴィクトル・リンデロフ、イサク・ヒエン、グスタフ・ラーゲルビエルケ。外側にガブリエル・グドムンドソンとアレクサンダー・ベルンハルドソン、中盤にカールストロム、ヤシン・アヤリ、ベンヤミン・ニグレン、前線にヴィクトル・ギェケレシュとアレクサンデル・イサクが並んだ。開始時点では5人で幅を守り、2トップを残す構造だった。

序盤に問題になったのは、右外のダンフリースと中央のブロビーを同時に見る難しさである。ダンフリースが高い位置でクロスを入れると、グドムンドソンは下がり、リンデロフとヒエンは中央のブロビーを警戒する。誰がサイドへ出るかの判断が遅れると、クロスの出し手にも受け手にも時間が生まれる。5分と17分の得点は、まさに外から中央へ入る形だった。

スウェーデンは開始17分までに2失点した後、前半の飲水タイムを挟んで4バックへ変更した。Guardianの試合レポートも、ポッター監督の4バック変更後にスウェーデンが目覚めた時間を整理している。変更後は4バックの前に中盤を置き直し、イサクやギェケレシュへ届く距離を短くした。前半終了までにギェケレシュが複数回シュートへ持ち込み、アヤリも中盤からゴールへ向かったのは、この変更後の押し返しと結びつく。

図は公式資料上の初期配置を示すもので、前半26分前後以降の4バックを固定表示したものではない。図は「試合全体の形」ではなく、序盤の2得点がどこから起きたかを読むための出発点である。試合中の可変配置と配置変更は、試合説明の時系列で補う。

図解
オランダ 5-1 スウェーデンの先発配置(2026/06/20)

先発選手は公式記録に基づき、配置は編集部推定です。オランダ 4-3-3 / 分析4-1-2-3、スウェーデン 3-5-2 / 分析3-1-4-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

先発確認・配置推定

試合ページの先発配置表示を確認し、FIFA、各国協会、主要メディアの試合情報を照合。先発22人と大枠の行構造を整理した図で、細かな左右レーンや保持時・非保持時の高さは映像単位で断定せず、参照元の配置表示をもとにした編集部整理として表示する。

スタメン一覧を表示

オランダ代表

4-3-3 / 分析4-1-2-3

  • 背番号1 バルト・フェルブルッヘン
  • 背番号15 ミッキー・ファン・デ・フェン
  • 背番号4 フィルジル・ファン・ダイク
  • 背番号6 ヤン・ポール・ファン・ヘッケ
  • 背番号22 デンゼル・ダンフリース
  • 背番号8 ライアン・フラーフェンベルフ
  • 背番号21 フレンキー・デ・ヨング
  • 背番号14 ティジャーニ・ラインデルス
  • 背番号11 コーディ・ガクポ
  • 背番号19 ブライアン・ブロビー
  • 背番号18 ドニエル・マレン

スウェーデン代表

3-5-2 / 分析3-1-4-2

  • 背番号23 クリストファー・ノルドフェルト
  • 背番号3 ヴィクトル・リンデロフ
  • 背番号4 イサク・ヒエン
  • 背番号2 グスタフ・ラーゲルビエルケ
  • 背番号16 イェスパー・カールストロム
  • 背番号5 ガブリエル・グドムンドソン
  • 背番号18 ヤシン・アヤリ
  • 背番号10 ベンヤミン・ニグレン
  • 背番号21 アレクサンダー・ベルンハルドソン
  • 背番号17 ヴィクトル・ギェケレシュ
  • 背番号9 アレクサンデル・イサク

FIFA資料上はオランダ4-3-3、スウェーデン3-5-2。中盤の役割まで細分化し、オランダ4-1-2-3、スウェーデン3-1-4-2として示す編集部整理。

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ブロビーの起点とガクポの2得点。オランダの攻撃と守備の課題

オランダ視点で見ると、この5-1はブロビーを中央に置いた効果から始まった。5分の先制点で重要だったのは、ブロビーが最後に合わせただけではない。胸でボールを収め、ラインデルスを使い、左へ展開した後にもう一度ゴール前へ入った。相手CBを背負えるFWがいると、サイドの選手は早いタイミングでクロスを入れやすい。ブロビー自身も動きを止めず、ガクポのクロスに間に合った。

17分の2点目は、右サイドの形がはっきり出た。ダンフリースは高い位置から何度も中央へボールを送った。スウェーデンが開始時の3-5-2で守っていた時間帯は、外の選手が下がると最終ラインが深くなり、CBが中央のブロビーを見ながらサイドのカバーも判断しなければならなかった。ダンフリースのクロスにブロビーが触れた場面は、右外と中央を同時に使った得点だった。

後半のガクポの2得点は、オランダの攻撃が右だけで終わらなかったことを示す。47分はサマーフィルが内側へ運んでダンフリースを使い、ガクポが逆サイドから詰めた。54分はサマーフィルのパスを受け、ガクポが左から中央へ持ち込んで右足で仕上げた。ガクポは2得点1アシストを記録し、FIFA Player of the Matchに選出された。選出理由はFIFA公式記録では明示されていない。

編集部の分析としては、ガクポが左で幅を取るだけでなく、中央へ入るタイミングを持っていた点が大きい。スウェーデンがダンフリース側へ寄れば、逆サイドにガクポが残る。左を警戒すれば、右からダンフリースが前進する。マレンが前半、サマーフィルが後半に右側で関わったことで、オランダは同じサイド攻撃を繰り返すだけではなく、逆側のフィニッシュへつなげられた。

一方で、守備評価はスコアだけでは終えられない。スポーツナビの集計では、スウェーデンは17本のシュート、10本の枠内シュートを記録した。公式レポート側でも、スウェーデンは16本のシュート、8本の枠内シュートを残している。提供元により数字は違うが、どちらを見てもオランダが相手の攻撃をほぼ消した試合ではない。ギェケレシュ、イサク、アヤリ、ゼネリ、グドムンドソンらにゴール前へ迫られた。

それでも大量リードを保てたのは、フェルブルッヘンのセーブと、最後の局面でファン・ヘッケやファン・ダイクが折り返しやクロスに対応したからである。守備を修正し切ったというより、ゴール前でしのいだ試合だった。チュニジア戦へ向けては、5得点の勢いと同時に、前半途中から増えた被シュートをどう減らすかが残る。

図解
オランダが5点へ進んだ攻撃の連鎖

ブロビーの基準点、ダンフリースの右外、ガクポの入り直しを分けた編集部整理。

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スウェーデンは4バック変更で押し返したが、後半の2失点が重かった

スウェーデン視点では、5失点という結果だけで評価すると試合の途中経過を見落とす。開始17分までに2失点した時点では、3-5-2の外側が押し下げられ、ブロビーにゴール前で仕事を許していた。だが前半の飲水タイム後に4バックへ変更すると、中盤と前線の距離が縮まり、ギェケレシュやイサクへ入る回数が増えた。Guardianはこの変更でスウェーデンの窮屈さが緩んだと整理している。

前半の反撃は、シュート場面としても残っている。ギェケレシュは背後や左寄りの位置から複数回フィニッシュへ持ち込み、アヤリも中盤からシュートを放った。アヤリがフェルブルッヘンを脅かした場面と、ラーゲルビエルケがヘディングでネットを揺らしてオフサイドとなった場面は別である。ギェケレシュのシュート、アヤリのシュート、ラーゲルビエルケの取り消しゴールは別場面として整理する。

この前半の押し返しがあったからこそ、後半開始直後の2失点は重かった。47分はサマーフィルに内側へ運ばれ、ダンフリースのクロスからガクポに決められた。54分はイサクがボールを失った流れからオランダが一気に前進し、サマーフィルのパスを受けたガクポが左から中央へ入って4点目を奪った。4バック変更後に前へ出られる時間を作っても、再開直後に守備の距離が開けば、点差はさらに広がる。

55分の3枚替えで、スウェーデンはエランガ、ベリヴァル、ゼネリを投入した。FIFAの記録では、ベルンハルドソン、ニグレン、カールストロムが下がっている。これにより、外のスピードと中盤の運びが増えた。59分はイサクのスルーパスでエランガが抜け出し、左足で4-1とする。これは単に交代の勢いではなく、前線の一人が相手CBの間へ走り、もう一人がパスを通した具体的な連係だった。

その後もスウェーデンは枠内シュートを重ねた。イサク、ゼネリ、グドムンドソン、ラーゲルビエルケがゴールへ迫り、終盤にはアヤリに代えてタハ・アリを入れ、さらに前線と外の人数を増やした。4-4-2に近い並びで押し上げる時間もあったが、同時にボールを失った後の中央にはスペースが残った。攻撃の回数を増やすほど、オランダのカウンターを受ける危険も大きくなった。

日本戦へ向けた論点は、2トップの力をどう使うかより先に、試合の入りで外側と中央をどうつなぐかにある。イサクとギェケレシュは相手を下げられる。アヤリやエランガもシュートまで持ち込める。だが、前線へ届ける前に守備の距離が崩れれば、チュニジア戦で見えた強みは反撃の材料にしかならない。スウェーデンに必要なのは、得点力を語る前に、序盤を壊さない配置の安定である。

図解
スウェーデンが攻撃量を勝利へ変えられなかった理由

17本のシュート、序盤の失点、エランガ投入後の反撃を分けた編集部整理。

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第2戦終了時点のグループF。オランダ、日本、スウェーデンの条件

グループFは第2戦終了時点で、オランダと日本が勝点4で並んだ。オランダは日本と2-2で引き分け、スウェーデンに5-1で勝利。日本はオランダ戦を2-2、チュニジア戦を4-0で終えた。両チームの得失点差は+4だが、総得点はオランダが7、日本が6で、総得点でオランダが首位に立っている。スウェーデンは1勝1敗の勝点3、得失点差は初戦終了時の+4から第2戦終了時点で±0となった。

チュニジアはスウェーデンに1-5、日本に0-4で敗れて2連敗となり、グループステージ敗退が決まった。最終節はオランダ対チュニジア、日本対スウェーデンである。順位や敗退状況を扱う時は、「第2戦終了時点」という基準を明記したい。第1戦後の見通しと、第2戦後に確定した情報を混ぜると、読者はどの時点の記事なのかを判断しにくくなる。

オランダにとって、チュニジア戦の焦点は攻撃の再現だけではない。スウェーデン戦ではブロビー、ガクポ、ダンフリース、サマーフィルが得点に直結する形を作った。だが、前半途中からは多くのシュートを許し、GKのセーブに救われた時間もある。リードした後にボールを保持して相手の反撃を遠ざけるのか、追加点を取りに行くのか。その選択を、スコアと残り時間に応じて整理する必要がある。

スウェーデンにとって、日本戦は勝点3を取りに行く試合になる。チュニジア戦の5-1で見えた前線の威力は残っているが、オランダ戦では序盤に2失点し、その強みを追う展開の中で使うことになった。日本はオランダ戦で二度追いつき、チュニジア戦では4得点を挙げた。久保建英、中村敬斗、伊東純也のような外の選手に時間を与えれば、スウェーデンの4バックやサイドの対応はまた問われる。

このレビューの結論は、オランダが終始試合を支配したという単純なものではない。序盤の2得点、飲水タイム後のスウェーデンの4バック変更、後半開始直後の2得点、エランガの反撃、サマーフィルの追加点。それぞれの時間帯で試合の見え方は変わった。オランダは得点の質で大きく上回り、スウェーデンは攻撃の回数を勝利へ結び付けられなかった。

だから最終節へ持ち越される論点もはっきりしている。オランダは大量得点後も、相手にシュートを許した時間を減らせるか。スウェーデンは前線の力を出す前に、序盤の守備を安定させられるか。5-1という数字だけで閉じず、時間帯ごとの変化を追うことで、グループFの最終節はより具体的に見えてくる。

図解
第3戦へ向けた論点

オランダとスウェーデンを左右に分け、最終戦の修正点を整理した図解。

参照元

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試合記録

出場選手・監督

関連選手とは別に、試合記録として先発、交代出場、監督を整理しています。

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