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代表チーム分析

ドイツ代表の攻守を徹底分析。最終登録メンバーとW杯直前2試合から読む

本稿は2026年6月10日時点のW杯開幕前分析。ドイツ代表を、欧州予選、最終登録メンバー、フィンランド戦と米国戦で用いた4-2-3-1、ヴィルツとムシアラの連係、サネの背後への動き、ボールロスト後の守備、グループEの戦い方から5ページにわたって整理する。

W杯26に向けたドイツ代表分析を示す、ヴィルツ、ムシアラ、ハフェルツを象徴する編集部イラスト
AI-generated image / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
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ドイツ代表の4-2-3-1を読む

本稿は2026年6月10日時点の情報を基にしたW杯開幕前分析です。

ドイツは欧州予選では6試合5勝0分1敗、勝点15、16得点3失点で首位通過した。初戦はスロバキアに0-2で敗れたが、その後は北アイルランドに3-1、ルクセンブルクに4-0、北アイルランドに1-0、ルクセンブルクに2-0で勝ち、最終戦でスロバキアを6-0で下した。数字として確認できるのは、失点を3に抑えながら最後の5試合を連勝で通過したこと。戦術面では、最終戦でキミッヒを右、シュロッターベックとターをCB、ラウムを左に置き、パブロヴィッチとゴレツカの前にヴィルツ、ニャブリ、サネ、最前線にヴォルテマーデを並べた形が、予選終盤の基準になる。

6月の直前2試合では、相手によって攻撃の進め方が変わった。フィンランド戦は、相手が10人で低く守る時間が長く、ドイツは幅を取りながらCK、前線プレス、中央のワンタッチでゴールへ進んだ。米国戦は相手が前へ出る時間もあり、保持だけでなく縦への攻撃と守備への戻りが問われた。どちらも4-2-3-1を読む材料になるが、公式に確認できるのは先発と大まかな役割であり、細かな座標や保持時の変形は編集部分析として扱う。

米国戦のドイツ先発は、12番バウマン、4番ター、5番パブロヴィッチ、6番キミッヒ、7番ハフェルツ、10番ムシアラ、15番シュロッターベック、17番ヴィルツ、18番ブラウン、19番サネ、23番エンメチャだった。図では公式先発とDFBレポートの役割説明を基に、ブラウン、シュロッターベック、ター、キミッヒの4バック、パブロヴィッチとエンメチャの2ボランチ、左ヴィルツ、中央ムシアラ、右サネ、1トップのハフェルツとして整理した。

得点経過も、攻撃の中身を読むうえで重要である。ドイツは2分、キミッヒのFKをハフェルツが頭で合わせて先制した。37分にCKのこぼれ球からアントニー・ロビンソンに同点弾を許したが、57分にパブロヴィッチ、ムシアラ、ハフェルツとワンタッチでつなぎ、最後はサネが勝ち越し点を決めた。サネの得点は、1-1から試合を動かした勝ち越し点である。ここに、ムシアラが中央で前を向いた時の前進、ハフェルツが足元でつなぐ役割、サネが右サイドからゴールへ入る形がまとまっている。

図解
2026年6月6日 米国対ドイツの推定基本配置

先発選手は公式記録に基づき、配置は編集部推定です。ドイツ 4-2-3-1、米国 4-2-3-1を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

先発確認・配置推定

Sports Navi未掲載。DFB公式の米国戦先発発表で選手と背番号を確認し、DFB公式レポートに記載された4バック、2ボランチ、攻撃的な3人、1トップの役割を基に編集部が4-2-3-1として整理した。各選手の細かな座標、左右差、保持時と非保持時の変形は編集部推定。

スタメン一覧を表示

ドイツ代表

4-2-3-1

  • 背番号12 オリヴァー・バウマン
  • 背番号18 ナサニエル・ブラウン
  • 背番号15 ニコ・シュロッターベック
  • 背番号4 ヨナタン・ター
  • 背番号6 ヨシュア・キミッヒ
  • 背番号23 フェリックス・エンメチャ
  • 背番号5 アレクサンダル・パブロヴィッチ
  • 背番号17 フロリアン・ヴィルツ
  • 背番号10 ジャマル・ムシアラ
  • 背番号19 レロイ・サネ
  • 背番号7 カイ・ハフェルツ

米国代表

4-2-3-1

  • 背番号24 マット・フリーズ
  • 背番号16 アレックス・フリーマン
  • 背番号12 マイルズ・ロビンソン
  • 背番号13 ティム・リーム
  • 背番号5 アントニー・ロビンソン
  • 背番号4 タイラー・アダムス
  • 背番号8 ウェストン・マッケニー
  • 背番号2 セルジーニョ・デスト
  • 背番号17 マリク・ティルマン
  • 背番号10 クリスチャン・プリシッチ
  • 背番号20 フォラリン・バログン

DFB公式先発と試合レポートを基に、編集部が基本形を4-2-3-1として整理した推定配置。細かな座標や左右の高さは公式発表ではない。

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大会前に何を積み上げたか

3月招集は、W杯登録そのものではなかった。DFB記事でも、当時の26人は本大会メンバーに似るがまだW杯登録ではないと説明されている。5月の登録発表後、6月2日に背番号が出た時点では、GKは1番ノイアー、12番バウマン、21番ニューベル。DFはリュディガー、ター、シュロッターベック、ティアウ、アントン、キミッヒ、ラウム、ブラウン。中盤から2列目はパブロヴィッチ、エンメチャ、ゴレツカ、シュティラー、グロス、アミリ、ヴィルツ、ムシアラ、サネ、レヴェリング。前線はハフェルツ、ウンダフ、バイアー、ヴォルテマーデが本大会の候補として確認できる。

登録変更も大会前分析に入れる必要がある。フィンランド戦ではレナルト・カールが2列目で先発したが、6月5日の練習で左大腿部前面を負傷し、筋束損傷でW杯を欠場することになった。米国戦では負傷したカールに代わってサネが先発し、さらにAssan Ouédraogo(アサン・ウエドラオゴ)が追加招集された。6月5日のDFB登録変更記事では、Ouédraogoの追加招集は確認できる一方、大会背番号は示されていない。カールはフィンランド戦の事実として扱うが、本大会の起用候補には含めない。

GKの記述も、事実と見通しを分けたい。ノイアーは最終登録メンバーに入り背番号1を付ける一方、W杯直前のフィンランド戦と米国戦ではバウマンが先発した。バウマンの登録番号は12、ニューベルは21である。6月10日時点では、本大会初戦の先発GKを公式発表前に断定すべきではない。ノイアーを登録した事実、バウマンが直前2試合を守った事実、初戦の起用が未発表であることを分けて読む。

フィンランド戦は、低い守備ブロックへの解答だった。ドイツはバウマンをGKに置き、キミッヒ、ター、シュロッターベック、ブラウンの4バック、エンメチャとパブロヴィッチ、カール、ムシアラ、ヴィルツ、ウンダフで始めた。フィンランドは10人のフィールドプレーヤーを自陣深くに集め、ドイツは序盤に80%を超える保持を記録しながら決定機を増やし切れなかった。それでも34分、素早いCKからキミッヒが入れ、ウンダフが頭で先制。48分には前線からのプレスでウンダフが奪い、ヴィルツが2点目を決めた。

後半の2得点も、攻撃の種類を示す。57分は自陣側でボールを奪った後、エンメチャが前へ運び、カールがウンダフへつないで3点目。63分はパブロヴィッチがペナルティーエリア付近のムシアラへ入れ、ムシアラが4点目を決めた。フィンランド戦は低い相手を幅、CK、プレス、中央のパスで動かした試合。米国戦は相手が前へ出る時間を受けながら、速攻と保持を切り替えた試合。この違いが、ドイツが相手によって攻撃方法を変えられるという主張の根拠になる。

図解
大会前の準備

3月招集、最終登録、カール離脱とOuédraogo追加招集、フィンランド戦、米国戦を公開日時点の情報で整理する。

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攻撃。誰がどこで前進するか

ドイツのビルドアップは、ターまたはシュロッターベックから2ボランチ、あるいは右のキミッヒへ入るパスで始まる。編集部分析では、パブロヴィッチがCB前で受け直し、エンメチャが少し前で相手中盤の背中へ入る時間を作れると、ムシアラへ前向きのパスを通しやすい。逆に相手が中央を閉じる時は、キミッヒが右サイドからサネへ付けるか、左でブラウンまたはラウムが幅を取り、ヴィルツが外と内を行き来して守備を動かす。

左サイドでは、ヴィルツの受け方が鍵になる。外で受ける場合は相手SBを止め、内側へ入る場合はムシアラと近い距離でワンタッチを使う。フィンランド戦のように相手が低く守るなら、左の幅で相手を横へ動かし、CKやクロスへつなげる。米国戦のように相手が前へ出るなら、左から中央へ入るヴィルツが相手ボランチの背中で受け、ムシアラやハフェルツへ近い距離で預ける。ブラウンが高く出る時は、彼の背後にパブロヴィッチかCBが残る必要がある。

中央では、ムシアラが相手中盤のラインをドリブルで越えられる。57分の勝ち越し点はその典型で、パブロヴィッチからムシアラ、ムシアラからハフェルツ、ハフェルツからサネへ、短い距離のワンタッチでボールが進んだ。ハフェルツは足元へ下がって受けることでCBを一歩前へ引き付け、2列目の選手が背後へ入る時間を作る。フィンランド戦の63分にパブロヴィッチからムシアラへ入った4点目も、中央で前を向いた選手にボールを渡せる時の強さを示した。

右サイドでは、サネが幅を取る時と背後へ走る時を使い分ける。外に残ればキミッヒからのパスコースになり、相手左SBを広げられる。内側へ入るなら、キミッヒが外側を支え、ハフェルツが中央でCBを止める形が必要になる。米国戦の勝ち越し点では、サネが右からゴールへ入り、中央の連係の終点になった。サネの役割は単に速く走ることではなく、ムシアラが前を向いた瞬間に、相手DFの背中へ入ることにある。

CFは相手によって使い分けたい。ハフェルツは足元で受け、ワンタッチで落とし、次の選手を生かせる。クロスへ合わせる高さもあり、右のサネや左のヴィルツと近い距離でプレーできる。ウンダフはフィンランド戦の34分と57分のように、ゴール前で仕留める役割がはっきりしている。バイアーやヴォルテマーデを使う場合は、背後へのスプリントや中央のターゲットを増やす意図になる。攻撃の結論は、2ボランチから2列目へ通すパスコースを確保し、誰が外で幅を取り、誰が中央で受け、誰が最後にゴール前へ入るかをそろえることだ。

図解
攻撃ルート

ビルドアップ、左サイド、中央、右サイド、CFの役割を、直前2試合の得点場面と結び付ける。

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守備。米国戦で何を修正すべきか

守備の出発点は、前線の誘導である。公式資料で確認できるのは先発と大まかな役割までなので、ここからは編集部分析として整理する。ハフェルツが相手CBの片側へ寄せ、サネとヴィルツが米国のSBへ出るタイミングを合わせる。ムシアラは米国の中盤、特にアダムスやマッケニーへ簡単に前を向かせない位置を取る。ここで外へ追い込めれば、エンメチャとパブロヴィッチは前向きに相手へ寄せられる。

2ボランチは同時に前へ出ないことが重要になる。片方が米国の受け手へ出る時、もう片方はCB前に残り、バログンやティルマンへの縦パスを消す。ブラウンが左で高く出た後は、左CBのシュロッターベックと近い中盤の選手が背後を埋める。キミッヒが右で前へ出るなら、ターの外側をサネかパブロヴィッチが一度見る必要がある。SBが前へ出た後のスペースを誰が守るかを決めないと、相手のサイド攻撃を受けた時にCBが横へ引き出される。

米国戦の失点は、CKのセカンドボール対応が課題だった。37分、ドイツはCKを完全にはクリアできず、ペナルティーエリア手前のこぼれ球をアントニー・ロビンソンにボレーで決められた。あの場面では、クリア後にラインを上げるだけでなく、エリア外へ残る相手へ最初に寄せる選手を明確にしたい。2ボランチのどちらか、またはニア側で残る選手がシュートコースを消せなければ、バウマンは反応だけで守る状況になる。

前半終盤にも、プレスが外れた時間があった。15分にデストがペナルティーエリア付近からシュートし、43分にもデストが半左から狙った。44分にはターがプリシッチのシュートをブロックし、45+3分にもプリシッチのシュートが枠外へ飛んだ。先制後にドイツが米国へ主導権を渡した時間は、前線の寄せが遅れたというより、最初の寄せを越えられた後に中盤とSB背後の距離が開いたことが問題だった。

後半は61分にウンダフ、ラウム、アントンを入れ、ハフェルツ、ブラウン、キミッヒが下がった。72分にはサネに代えてレヴェリング、80分にはアミリ、バイアー、ゴレツカ、シュティラーが入り、ヴィルツ、ムシアラ、エンメチャ、パブロヴィッチが退いた。交代後、試合のテンポは落ちたが、終盤に米国のミドルシュートを受けた点は残る。81分にスカリー、87分にアーロンソンのシュートをバウマンが防いだ。GKのセーブが必要になったことは、最終ラインの高さだけでなく、ペナルティーエリア手前の寄せを最後まで続ける必要があることを示している。

図解
守備のバランス

米国戦で受けたCKのセカンドボール、前半終盤の連続シュート、終盤のミドルシュートを守備課題として整理する。

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グループEをどう戦うか

日程は公式表記で整理しておきたい。第1戦は6月14日、ドイツ対キュラソー、Houston Stadium、ヒューストン、現地12時、MESZ19時、日本時間6月15日2時。第2戦は6月20日、ドイツ対コートジボワール、Toronto Stadium、トロント、現地16時、MESZ22時、日本時間6月21日5時。第3戦は6月25日、エクアドル対ドイツ、New York New Jersey Stadium、イーストラザフォード、現地16時、MESZ22時、日本時間6月26日5時。

キュラソーはディック・アドフォカート監督のチームで、GKエロイ・ルーム、レアンドロ・バクーナ、ユルゲン・ロカディア、ジェルヴェイン・カスタネール、タヒス・チョンらが中心候補になる。公式資料だけで最新基本フォーメーションやセットプレーのキッカーを断定しないが、ドイツが狙うべきは、バクーナら中盤の前でムシアラを前向きにすること、相手のターゲット役へ入る縦パスの出どころを消すことだ。低い位置に押し込む時間が増えるなら、ブラウンまたはラウムの幅、ヴィルツの内側、ハフェルツの足元を順番に使いたい。

コートジボワールはエメルス・ファエ監督が率いる。CAFの発表では、後方にエヴァン・エンディカ、オディロン・コスヌ、ウィルフリード・シンゴ、中盤にフランク・ケシエ、セコ・フォファナ、イブラヒム・サンガレ、攻撃にシモン・アディングラ、アマド・ディアロ、ニコラ・ペペ、エヴァン・ゲサンらを選んだ。ドイツはSBの背後を不用意に空けず、相手のサイドから内側へのパスを切りたい。攻撃では、相手中盤が前へ出た背中にヴィルツやムシアラを置く。

エクアドルはセバスティアン・ベッカセセ監督のもと、FIFAの登録発表でウィリアン・パチョ、モイセス・カイセド、エネル・バレンシアが中心として確認できる。Guardianの大会前ガイドでも、守備の堅さとカイセドの中盤での影響力が焦点になっていた。ここでも公式資料だけではセットプレーの担当を断定しない。ドイツはカイセド周辺へ縦パスを入れた後の奪われ方に注意し、キミッヒ、パブロヴィッチ、シュティラーの配球で相手を片側へ寄せて逆側へ出す流れを増やしたい。エネル・バレンシアへの縦パス、パチョ周辺の空中戦、左サイドのエストゥピニャンの前進は警戒点になる。

グループEの3試合で共通するのは、ドイツがボールを持つ時間だけで優位を測れないことだ。キュラソー戦では低い守備を動かす幅とCK対応、コートジボワール戦ではサイドのスピードを受けた後の2ボランチの残り方、エクアドル戦では中盤のデュエルとボールロスト後の戻りが焦点になる。リード時は保持して試合を落ち着かせ、必要ならゴレツカ、シュティラー、アミリ、ラウム、アントン、ウンダフ、バイアーを使って役割を変える。大会前のドイツに必要なのは、強い11人を並べることだけでなく、相手ごとにパスコース、背後への走り、中央に残る中盤の選手を変えることだ。

図解
グループEの戦い方

キュラソー、コートジボワール、エクアドルの登録メンバーと日程を基に、ドイツが狙うスペースと警戒すべき攻撃を整理する。

参照元

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