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試合レビュー

ドイツはなぜ終盤に逆転できたのか。60分の3枚替えとウンダフの2得点を読む

W杯26グループE第2戦、ドイツ 2-1 コートジボワール。FIFA資料上の4-2-3-1対4-1-2-3、ケシエの先制点、2つの取消ゴール、60分の3枚替えとウンダフの2得点を時系列で整理する。

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ステージ

グループステージ
ドイツがコートジボワールに2-1で逆転勝利したW杯26グループE第2戦のスコア入り試合レビュー用サムネイル
AI生成イメージ / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
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30分の先制から90+4分の決勝点まで。逆転の流れを整理する

FIFAワールドカップ26グループE第2戦、ドイツ対コートジボワールは現地時間6月20日(日本時間6月21日)、トロント・スタジアムで行われた。観客数は43,036人。試合はドイツが2-1で逆転勝利した。30分にフランク・ケシエが先制し、ドイツは60分にデニス・ウンダフ、ナディーム・アミリ、ジェイミー・レヴェリングを投入する。そこからウンダフが68分と90+4分に決め、2連勝とした。公式記録上、前後半の追加時間はいずれも7分で、警告と退場は両チームとも0だった。

前半のドイツは決定機を作りながら、得点としては残せなかった。1分にカイ・ハフェルツが長いボールから最初のシュートを放ち、10分にはゴール前のヘディングをヤヒア・フォファナが防いだ。22分にはCKの流れからアレクサンダル・パブロヴィッチがネットを揺らしたが、ゴール前での攻撃側ファウルと判定され、得点は認められなかった。

先にスコアを動かしたのはコートジボワールだった。30分、ヤン・ディオマンデが左サイドを突破してクロスを送る。アマド・ディアロのシュートはナサニエル・ブラウンにブロックされたが、こぼれ球に反応したケシエが右足で押し込み、0-1とした。38分にもドイツはハフェルツが決めたように見えたが、直前のジャマル・ムシアラの接触がファウルとされ、こちらも得点にはならなかった。

後半開始時にドイツは負傷したニコ・シュロッターベックを下げ、アントニオ・リュディガーを入れた。60分の3枚替えでは、ザネに代えてレヴェリング、パブロヴィッチに代えてアミリ、ムシアラに代えてウンダフを投入した。ハフェルツはこの時点では残り、ウンダフとは85分まで共存している。交代後のドイツは右からの配球とゴール前の人数を増やし、63分にはハフェルツが頭で合わせる場面も作った。68分、アミリの右内側からの浮き球にウンダフが合わせ、1-1に追いついた。

終盤は一方的な展開ではない。87分にはシモン・アディングラが抜け出した場面をレオン・ゴレツカが止め、88分にはブラウンの左足シュートをフォファナが防いだ。90+1分のアミリのシュートもフォファナが処理する。最後に試合を決めたのは、90+4分の縦パスだった。フェリックス・ヌメチャから受けたウンダフがゴール前で反転し、決勝点を決めた。同日にエクアドルとキュラソーが0-0で引き分けたため、ドイツは第2戦全試合終了時点でグループE首位通過を確定させた。

図解
ドイツ 2-1 コートジボワール 得点経過

主要な試合経過

コートジボワールが30分に先制し、ドイツが60分の3枚替えからウンダフの2得点で逆転した

GER 2-1 CIV

ドイツ
GER
コートジボワール
CIV
  1. 30'
    CIV得点

    フランク・ケシエ

    ディオマンデの左クロス、アマドのシュート、ブラウンのブロック後のこぼれ球をケシエが押し込んだ。

    GER 0-1 CIV

  2. 60'
    GER交代

    レヴェリング、アミリ、ウンダフ投入

    ザネ、パブロヴィッチ、ムシアラを下げ、ハフェルツを残したまま前線と右サイドの人数を変えた。

    GER 0-1 CIV

  3. 68'
    GER得点

    デニス・ウンダフ

    アミリの浮き球にウンダフがゴール前で合わせ、ドイツが追いついた。

    GER 1-1 CIV

  4. 90+4'
    GER得点

    デニス・ウンダフ

    ヌメチャの縦パスを受け、反転から決勝点を決めた。

    GER 2-1 CIV

FIFAフルタイム・マッチレポート、DFB、スポーツナビ、主要報道をもとにした得点経過と主要局面の編集部整理。

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FIFA資料上は4-2-3-1対4-1-2-3。守備時の形を分けて読む

公式初期配置は、ドイツが4-2-3-1、コートジボワールが4-1-2-3である。図はタクティカル・ラインアップ上の初期配置を基準にし、細かな高さや保持時の移動は編集部整理として扱う。スポーツナビの試合ページも参照しているが、事前予想の並びを公式配置として扱わない。

ドイツはGKマヌエル・ノイアー。4バックは右からヨシュア・キミッヒ、ヨナタン・ター、ニコ・シュロッターベック、ナサニエル・ブラウン。中盤の底にフェリックス・ヌメチャとアレクサンダル・パブロヴィッチが入り、2列目は右にレロイ・ザネ、中央にジャマル・ムシアラ、左にフロリアン・ヴィルツ。最前線はカイ・ハフェルツだった。ヌメチャとパブロヴィッチは中盤の底で受け直し、ムシアラは中央で前を向く役割を担った。図上でもこの2人は同じ列に置き、ムシアラとは分けている。

コートジボワールはGKヤヒア・フォファナ。4バックは右からウィルフリード・シンゴ、オディロン・コスヌ、エマニュエル・アグバドゥ、ギラン・コナン。中盤はイブラヒム・サンガレがアンカー、フランク・ケシエとクリスト・イナオ・ウライがその前に並ぶ。前線は右にアマド・ディアロ、中央にアンジュ=ヨアン・ボニー、左にヤン・ディオマンデだった。ボニーが中央で相手CBを引きつけ、両ウイングがサイドから速攻の起点になった。

非保持時は、初期配置とは見え方が変わる。両ウイングが中盤まで戻る時間帯は、ボニーだけを前線に残す4-5-1に近い形で中央を狭くした。前から圧力をかける場面では、ケシエやウライがボニーの近くまで出て4-4-2に近く見えることもあったが、常時の形としては断定しない。公式初期配置、非保持時の4-5-1寄りの形、プレス開始時の前への出方を順に追う。

この噛み合わせでドイツが難しかったのは、中央の受け手が前向きになりにくかった点である。サンガレがアンカーとして中央を閉じ、ケシエとウライがムシアラやヴィルツの受ける位置へ寄せた。ドイツのSBが高く出れば、その背後にはディオマンデとアマドの走力が残る。だから30分の先制点も、単にドイツが押し込んでいた時間の失点ではなく、外へ出た後の戻りとボックス内のこぼれ球対応が問われた場面だった。アマドの右側への戻りも、ドイツの左を簡単には進ませない要素になった。図を見る時は、0分の並びだけでなく、非保持時に両ウイングがどこまで下がるか、プレス時に中盤がどこまで前へ出るかを分けて確認したい。

図解
ドイツ 2-1 コートジボワールの基本配置(2026/06/20)

先発選手は公式記録に基づき、配置は編集部推定です。ドイツ 4-2-3-1、コートジボワール 4-1-2-3を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

先発確認・配置推定

試合ページの先発配置表示を確認し、FIFA、各国協会、主要メディアの試合情報を照合。先発22人と大枠の行構造を整理した図で、細かな左右レーンや保持時・非保持時の高さは映像単位で断定せず、参照元の配置表示をもとにした編集部整理として表示する。

スタメン一覧を表示

ドイツ代表

4-2-3-1

  • 背番号1 マヌエル・ノイアー
  • 背番号18 ナサニエル・ブラウン
  • 背番号15 ニコ・シュロッターベック
  • 背番号4 ヨナタン・ター
  • 背番号6 ヨシュア・キミッヒ
  • 背番号5 アレクサンダル・パブロヴィッチ
  • 背番号23 フェリックス・ヌメチャ
  • 背番号17 フロリアン・ヴィルツ
  • 背番号10 ジャマル・ムシアラ
  • 背番号19 レロイ・ザネ
  • 背番号7 カイ・ハフェルツ

コートジボワール代表

4-1-2-3

  • 背番号1 ヤヒア・フォファナ
  • 背番号3 ギラン・コナン
  • 背番号20 エマニュエル・アグバドゥ
  • 背番号7 オディロン・コスヌ
  • 背番号5 ウィルフリード・シンゴ
  • 背番号18 イブラヒム・サンガレ
  • 背番号26 クリスト・イナオ・ウライ
  • 背番号8 フランク・ケシエ
  • 背番号11 ヤン・ディオマンデ
  • 背番号9 アンジュ=ヨアン・ボニー
  • 背番号15 アマド・ディアロ

公式タクティカル・ラインアップを基準に、先発22人と基本配置を編集部整理。PCではドイツを左側、コートジボワールを右側、スマホではドイツを下側、コートジボワールを上側に置く。

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ドイツ視点。60分の3枚替えで何が増えたのか

ドイツ視点で重要なのは、交代の組み合わせを正しく見ることだ。公式記録上、60分の3枚替えはザネからレヴェリング、パブロヴィッチからアミリ、ムシアラからウンダフである。ウンダフはハフェルツとの直接交代ではない。ハフェルツは85分にレオン・ゴレツカと交代するまで残っており、68分の同点弾を含む約25分間、ハフェルツとウンダフは同じピッチにいた。

前半のドイツは、保持時間を作りながらも中央を通し切れなかった。ムシアラが中央で受けようとしても、サンガレの周辺に人が残る。ヴィルツが左から内側へ入っても、ケシエとウライが近い距離で対応する。22分のパブロヴィッチの場面は攻撃側ファウルで取り消され、38分のハフェルツの場面もムシアラの接触が取られた。決定機はあったが、継続的に相手を後退させるところまでは届かなかった。

後半開始時には、シュロッターベックが負傷のため退き、リュディガーが入った。さらに50分にはケシエのシュートがブロックされ、51分にはウライが高い位置から狙う。コートジボワールが押し返す時間もあったため、ドイツの60分の交代は、単に攻撃的な選手を増やしたというより、ボールを前へ届ける経路を増やす変更だった。ナゲルスマン監督も試合後、後半開始からの時間帯に満足しておらず、試合を動かすために投入したと説明している。

交代後は、アミリが右内側で受けて前線へ浮き球を入れ、レヴェリングが右サイドで幅を取った。ウンダフはハフェルツの近くでゴール前へ入る人数を増やし、相手CBの背後や正面で受け直した。63分にはハフェルツのヘディングが外れたが、クロスに対してドイツの選手が複数入る形は見え始めていた。68分の同点弾はその形に近い。アミリが右内側からボックスへ浮き球を入れ、ウンダフが5メートル付近で合わせた。公式記録上のアシストもアミリである。

決勝点は別の形だった。85分にハフェルツが退き、ゴレツカが入った後も、ドイツは前線へ直接人数を重ねるだけにはしなかった。89分にブラウン、90+1分にアミリが相次いでフォファナに止められた後、90+4分にヌメチャが縦パスを入れる。ウンダフはゴール前で背負いながら受け、反転して決めた。ドイツはクロスだけに寄せず、中盤からFWの足元へ入れる線も残していた。68分と90+4分は、どちらも途中投入後に前線へ届いたボールから生まれた。アミリの配球、レヴェリングの幅、ハフェルツとウンダフの共存、ヌメチャの縦パスが、終盤の逆転を支えた。

図解
ドイツが60分の交代で増やした役割

前半の取消ゴール、60分の3枚替え、ハフェルツとウンダフの共存、2得点を時間帯ごとに分けた編集部整理。

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コートジボワール視点。先制点と終盤の両チームの好機

コートジボワールの先制点は、得点者だけを見るとケシエの一撃だが、直前の流れを省くと試合の性格が見えにくい。30分、左でヤン・ディオマンデが縦へ進み、ドイツの最終ラインを後退させながらクロスを送った。中央に入ったアマド・ディアロのシュートはナサニエル・ブラウンにブロックされた。こぼれ球がゴール前に残り、ケシエが右足で押し込んだ。ボニーの動きや囮の役割は映像だけでは断定せず、確認できる連続プレーを中心に書くべき場面である。

守備では、サンガレを中心に中央を狭くしたことが効いた。ケシエとウライは、ムシアラやヴィルツが前向きで受ける位置へ寄せた。両ウイングは戻る時間が長く、非保持時には4-5-1に近い形でライン間を狭くする。アマドとディオマンデが戻ることで、ドイツのSBが高く出た時にも簡単には内側へ差し込ませなかった。前半のドイツに取消ゴールはあったが、通常の得点としては0に抑えている。フォファナの10分のセーブも、早い時間に試合を傾けさせなかったプレーだった。

後半開始直後も、コートジボワールはただ守るだけではなかった。50分にはケシエのシュートがブロックされ、51分にはウライが狙う。56分にはディオマンデがフィニッシュまで持ち込んだ。ドイツが押し込む時間が長くなる中でも、外側の走力と中盤の押し上げで前進する場面は残っていた。75分にはセコ・フォファナ、シモン・アディングラ、エヴァン・ゲサンを投入し、82分にはシンゴの負傷でゲラ・ドゥエ、85分にはディオマンデに代えてニコラ・ペペを入れた。

終盤の評価も、コートジボワールが一方的に受け続けたとは書けない。87分にはアディングラがドイツ陣内へ抜け出したが、ゴレツカの対応でシュートまでは持ち込めなかった。88分には反対側でブラウンがペナルティエリア左付近から左足で低いシュートを放ち、フォファナが防ぐ。90+1分にはアミリがボックス内で受けたが、シュートはフォファナの正面に飛んだ。

それでも最後に守り切れなかった。90+4分、ヌメチャの縦パスを受けたウンダフにゴール前で反転され、2点目を許した。ここで問われたのは、交代で入った選手へのマークと受け渡し、FWに前を向かせた距離だった。コートジボワールはドイツを長く苦しめ、終盤にも勝ち点を取りに行く場面を作った。だからこそ、最後の数分でセカンドボールとゴール前の対応をどう保つかが、最終節の課題として残った。

図解
コートジボワールがドイツを苦しめた流れ

30分の先制、4-5-1に近い非保持、終盤の両チームの好機を分けた編集部整理。

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スタッツと順位条件。ドイツ首位通過と最終節の意味

主要スタッツは、提供元ごとに値が違う。FIFA公式集計では、保持率はドイツ58%、コートジボワール42%。シュート数は16本対9本、枠内シュート数は7本対2本、CKは8本対3本だった。

スポーツナビの集計では、保持率は51%対49%、シュート数は17本対9本、枠内シュート数は7本対2本、ゴール期待値はドイツ1.86、コートジボワール1.26である。会場、観客数、交代、公式配置はFIFA資料を基準にする。ゴール期待値を含む数値はスポーツナビ集計として示す。

この数字から言えるのは、ドイツがシュート数と枠内シュート数で上回ったこと、そしてコートジボワールにも得点機の質があったことだ。スポーツナビのゴール期待値でもドイツが上回ったが、1.86対1.26という差は、4点差や一方的な試合を示すものではない。実際の試合も、終盤まで1-1のまま進み、コートジボワールにもアディングラの前進機会があった。データはドイツの攻撃量を示す一方で、コートジボワールが勝点に近づいた時間も消していない。

順位への影響は、第2戦全試合終了時点で整理する。ドイツは2連勝で勝点6、得点9、失点2。コートジボワールは勝点3、エクアドルとキュラソーは0-0の引き分けにより勝点1で並んだ。FIFAの大会方式では、グループ上位2チームと各組3位のうち上位8チームがラウンド32へ進む。順位決定では勝点で並んだチーム間の直接対決が先に使われるため、コートジボワールが最終節で勝って勝点6に並んでも、ドイツは直接対決の勝利により上に残る。つまりドイツは首位通過を確定させた。

コートジボワールの条件も具体的になった。最終節のキュラソー戦で勝つか引き分ければ勝点4以上となり、エクアドルがドイツに勝って勝点4で並んでも、初戦の直接対決でエクアドルを1-0で下しているため2位通過が確定する。敗れた場合は勝点3のままとなり、キュラソーに上回られる。エクアドルの結果次第では3位に落ちる可能性があり、3位通過は他組との比較になる。

次戦展望は、この条件を出発点にすれば十分である。ドイツは首位通過を決めた状態でエクアドル戦へ進むが、前半に中央を閉じられた時間と、シュロッターベックの状態は確認点になる。コートジボワールはキュラソーの速攻とセットプレーを警戒し、試合序盤から主導権を握る必要がある。ドイツ戦で示した左の突破、ケシエの侵入、終盤まで前へ出る力を、今度は勝点獲得につなげたい。

図解
第2戦終了時点の順位と条件

ドイツの首位通過確定と、コートジボワールの最終節条件を左右に分けた図解。

参照元

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