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試合レビュー

フランス3-0スウェーデン。エムバペ2発とバルコラでラウンド16へ

W杯26ラウンド32、フランス対スウェーデンは3-0。45分と74分のエムバペ、53分のバルコラ、公式4-2-3-1と4-4-2、次戦パラグアイ戦の見どころまで整理する。

大会

ステージ

ラウンド32
フランスがスウェーデンを3-0で下したW杯26ラウンド32の試合レビュー用サムネイル
AI生成イメージ / J Football Hub / 画像はAI生成によるイメージです
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フランスがスウェーデンを退けた理由。先制点で試合が変わった

ニュージャージーの夕方、スウェーデンは悪くない入りをした。イサク、エランガ、ギェケレシュが縦に速く出て、フランスの最終ラインを下げる場面を作る。だが、時間が進むほど、試合は青いシャツのリズムへ傾いた。フランスは急がず、右のデンベレとオリーズ、左のバルコラ、中央のエムバペを順番に使い、スウェーデンの4-4-2を横へ動かした。

ラウンド32、フランス対スウェーデンは3-0。前半終了間際の先制点が、試合の見え方を大きく変えた。

FIFA Full-time Match Reportの基本情報では、試合番号は77。

ニューヨーク近郊の大きな会場で行われ、スタンドの熱もノックアウトらしい重さを帯びていた。

日本時間では7月1日6時開始である。

前半終了時点は1-0。

追加時間は前半4分、後半4分。警告、退場、PKはいずれも記録されていない。荒れた試合ではなく、フランスが決定機の質と回数で相手を押し切った試合だった。

得点は3つともフランスの前線4枚から生まれた。45分、デンベレのスルーパスがエムバペへ入り、エムバペがペナルティーエリア内へ運んで右足で決めた。スポーツナビのテキスト速報でも、デンベレのパスからエムバペが中央へ進入し、ゴール右下へ決めた場面として整理されている。

前半のうちに入ったこの1点で、スウェーデンは後半に前へ出る必要を負った。

53分はバルコラだった。FIFAの公式記録では得点者バルコラ、関与はオリーズ。スコアは2-0になり、スウェーデンが追う展開はさらに重くなった。74分には再びエムバペ。

公式記録ではオリーズの関与からエムバペが決め、3-0とした。

エムバペは2得点、バルコラは1得点、オリーズは後半の2得点に絡み、デンベレは先制点を導いた。前線の名前がただ並んだのではなく、それぞれ違う入口でゴールへつながった。

75分以降、フランスはデンベレとクンデを下げ、ドゥエとグストを入れた。78分にはディニュからテオ・エルナンデス、85分にはエムバペとオリーズをマテタ、シェルキへ替える。85分には主将もエムバペからチュアメニへ移った。

3点差を作った後に主力を下げられたことも、次戦を見据えた勝ち方として大きい。スウェーデンは最後まで無得点。3-0は、フランスの攻撃力だけでなく、試合を閉じる余裕まで示したスコアだった。

スポーツナビの試合経過ページでは、マン・オブ・ザ・マッチ欄にエムバペの名前が置かれている。ここでは表彰理由を推測せず、日本語の試合ページ上で最も前面に出た選手名として扱う。2得点という分かりやすさはあるが、エムバペだけで終わらせると、デンベレの先制点へのパス、バルコラの2点目、オリーズの後半2得点への関与が薄くなる。この試合は、主役の強さと、その周囲が相手の視線を動かしたことを同時に読むと、崩しの順番がはっきりする。

スコアだけなら、フランスが一方的に勝った試合で終わる。ただ、45分まで0-0だったこと、前半のうちにゼッテルストレームが何度も止めていたことを置くと、勝負の分岐はもう少し細かい。

前半終了間際に1点を奪えたから、フランスは後半の入りで相手を前に出させ、53分の追加点へ進めた。先制、追加点、3点目、そして主力交代。この順番が、ノックアウト初戦を落ち着いて勝つための設計になっていた。

もう一つ見落とせないのは、カードが0枚だったことだ。強度を落としたわけではなく、フランスは守備でも余計なリスクを増やさず試合を終えた。1試合ごとに累積や負傷管理が重くなるラウンドで、これは次へ持ち越せる価値になる。ここも大きい。

前半の忍耐と先制後の加速を分けて読むと、結果以上に試合の呼吸が見える。

図解
フランス 3-0 スウェーデン 主要な試合経過

主要な試合経過

前半終了間際のエムバペ先制点から、後半のバルコラとエムバペでフランスが3-0とした

FRA 3-0 SWE

フランス
FRA
スウェーデン
SWE
  1. 45'
    FRA得点

    キリアン・エムバペ

    デンベレのスルーパスから中央へ入り、前半終了間際にフランスが先制した。

    FRA 1-0 SWE

  2. 53'
    FRA得点

    ブラッドリー・バルコラ

    後半早い時間に追加点。オリーズの関与からフランスがリードを広げた。

    FRA 2-0 SWE

  3. 66'
    SWE交代

    タハ・アリ、ゼネリ投入

    ストラウドとベリヴァルを下げ、スウェーデンが攻撃の出口を入れ替えた。

    FRA 2-0 SWE

  4. 74'
    FRA得点

    キリアン・エムバペ

    オリーズの関与からエムバペが2点目。試合をほぼ決める3点目になった。

    FRA 3-0 SWE

  5. 75'-85'
    FRA交代

    フランスの5枚替え

    ドゥエ、グスト、テオ、マテタ、シェルキを入れ、85分に主将はエムバペからチュアメニへ移った。

    FRA 3-0 SWE

FIFA Full-time Match Reportとスポーツナビをもとに、得点と主要な交代を5項目に絞って整理する。

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公式配置。前線の厚みと2トップを分けて読む

配置の確認から入ると、この試合はかなり読みやすくなる。

公式ラインアップの開始配置は、フランスがトップ下を置く形、スウェーデンが前線を二枚にする形だった。

日本語の試合ページでも、両チームの基本形は同じ流れで示されていた。

ここで扱う図はキックオフ時点の公式開始配置であり、66分以降のスウェーデンの交代や、75分以降のフランスの入れ替え後の並びとは分ける。

フランスの先発はGKマイク・メニャン。4バックは左からリュカ・ディニュ、ウィリアン・サリバ、ダヨ・ウパメカノ、ジュール・クンデ。中盤の底にアドリアン・ラビオとオーレリアン・チュアメニが並び、2列目は左にブラッドリー・バルコラ、中央にミカエル・オリーズ、右にウスマン・デンベレ。最前線に主将キリアン・エムバペが入った。

セネガル戦やイラク戦で使ってきた4-2-3-1の骨格を保ちつつ、左にバルコラを置いた形である。

この配置で大事なのは、エムバペだけを中央の仕上げ役として見ると足りない点だ。45分の得点では、デンベレが右側から内側へ通すパスを出し、エムバペが中央へ入る。53分はバルコラが決め、74分はオリーズの関与からエムバペが決めた。

左、中央、右の3人が別々のタイミングでボックスへ入り、エムバペは受け手にも仕上げにもなる。配置図では前線4枚の列が見えるが、実際の得点ではその列が固定されたままではなかった。

スウェーデンの先発はGKヤコブ・ヴィデル・ゼッテルストレーム。4バックはガブリエル・グドムンドソン、主将ヴィクトル・リンデロフ、グスタフ・ラーゲルビエルケ、ダニエル・スヴェンソン。中盤は左からエリオット・ストラウド、ヤシン・アヤリ、ルーカス・ベリヴァル、アンソニー・エランガ。2トップはアレクサンデル・イサクとヴィクトル・ギェケレシュだった。

オランダ戦や日本戦で揺れた後のスウェーデンは、ここでは4バックと2トップをはっきり置いた。

4-4-2の良さは、前線2枚を残してカウンターへ出られることにある。実際、試合の入りではイサクやエランガが前へ出て、フランスの背後を狙う場面があった。

ただし、守る時間が長くなると、2トップの背後と中盤の横幅に負荷がかかる。フランスがラビオ、チュアメニで受け直し、オリーズやデンベレが内側へ入ると、スウェーデンの中盤4枚は横へ動かされる。最初の図を正しく置くことで、なぜ後半に差が広がったのかも見えやすくなる。

監督欄も文脈を補う。FIFA Tactical Line-upでは、フランスのヘッドコーチはディディエ・デシャン、スウェーデンはグレアム・ポッターである。デシャンの4-2-3-1は、派手な前線を並べながらも、ラビオとチュアメニで中央の土台を保つ。

ポッターの4-4-2は、イサクとギェケレシュを前に残し、エランガとストラウドで外側の出口を作る。ただし、相手が長く押し込む試合では、外のMFが最終ライン近くまで戻るため、前線との距離が伸びる。

図で注意したいのは、スウェーデンの配置を後ろへ重く見せすぎないことだ。

グドムンドソン、リンデロフ、ラーゲルビエルケ、スヴェンソンが最終ラインで、ストラウド、アヤリ、ベリヴァル、エランガが中盤の列に入る。イサクとギェケレシュは前線2枚。交代後にタハ・アリやゼネリが入っても、このページの配置図は開始時点だけを示す。読む側が試合中の変化と開始配置を混同しないよう、図は短く、本文で時系列を補う。選手名は図で詰め込みすぎず、本文で役割を補う。その方が自然に読みやすくなる。

この整理なら、図は選手名の多さではなく、誰が相手の間へ入ったかを追う助けになる。

開始形を丁寧に押さえるほど、後半の交代も流れの中で読みやすくなる。

図解
公式開始配置。フランス4-2-3-1、スウェーデン4-4-2

公式記録確認済みです。フランス 4-2-3-1、スウェーデン 4-4-2を示します。詳細は折りたたみで確認できます。

公式スタメン配置

FIFAの公式開始配置に基づく。保持時、非保持時、66分以降の交代後配置とは分けて読む。

スタメン一覧を表示

フランス代表

4-2-3-1

  • 背番号16 マイク・メニャン
  • 背番号3 リュカ・ディニュ
  • 背番号17 ウィリアン・サリバ
  • 背番号4 ダヨ・ウパメカノ
  • 背番号5 ジュール・クンデ
  • 背番号14 アドリアン・ラビオ
  • 背番号8 オーレリアン・チュアメニ
  • 背番号12 ブラッドリー・バルコラ
  • 背番号11 ミカエル・オリーズ
  • 背番号7 ウスマン・デンベレ
  • 背番号10 キリアン・エムバペ

スウェーデン代表

4-4-2

  • 背番号1 ヤコブ・ヴィデル・ゼッテルストレーム
  • 背番号5 ガブリエル・グドムンドソン
  • 背番号3 ヴィクトル・リンデロフ
  • 背番号2 グスタフ・ラーゲルビエルケ
  • 背番号8 ダニエル・スヴェンソン
  • 背番号24 エリオット・ストラウド
  • 背番号18 ヤシン・アヤリ
  • 背番号7 ルーカス・ベリヴァル
  • 背番号11 アンソニー・エランガ
  • 背番号9 アレクサンデル・イサク
  • 背番号17 ヴィクトル・ギェケレシュ

FIFA Tactical Line-up UPDATED VERSIONに基づく開始時配置。保持時や交代後の形ではなく、キックオフ時点の公式配置として読む。

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フランス視点。エムバペ、バルコラ、オリーズの重なり

フランス視点で最初の焦点は、エムバペの2得点だけではない。もちろん、45分と74分に決め切った主将の質は試合を決定づけた。だが、その前にデンベレ、オリーズ、バルコラが相手の守備をどこへ引っ張ったかを見たい。

スウェーデンは4-4-2で中央を閉じたい。フランスはその中央を一気に割るのではなく、外と内を往復しながら、最後にエムバペやバルコラが入る場所を作った。

45分の先制点は、前半の停滞を破るには理想的な時間だった。前半のフランスはシュートを重ねていたが、エムバペの枠内シュートがゼッテルストレームに止められ、クンデのクロスからエムバペがポストに当てる場面もあった。

前半の早い段階から、フランスはシュートと枠内到達を積み上げていた。

それでも0-0のまま進んでいた。そこへデンベレのスルーパスとエムバペの運びが入ったことで、前半の優勢がようやく得点へ変わった。

53分のバルコラの追加点は、左側の意味を大きくした。バルコラはこの試合で単なる幅取り役ではなく、前線の一角としてボックスへ入る役を担った。

FIFA PMSRでも、フランスのファイナルサードでの受けは202回、スウェーデンの99回を大きく上回る。これは左か右かだけでなく、相手の最終ライン近くで何度も受け直せたことを示す。バルコラが点を取ったことで、スウェーデンはエムバペだけを閉じても済まなくなった。

74分の3点目は、試合を終わらせるゴールだった。オリーズは53分の得点にも、74分の得点にも関与している。右寄りで受けて左足を使える選手が中央へ入ると、相手の中盤はボールへ寄るか、エムバペの動きを見るかで迷う。そこにデンベレの縦への怖さ、バルコラの背後への走りが重なる。

フランスの前線は同じ高さに並ぶだけでなく、役割をずらして相手を揺らしたことが、この勝利の核である。

交代の流れも良かった。75分にデンベレとクンデを下げ、ドゥエとグストを入れる。78分にテオ、85分にマテタとシェルキを入れ、エムバペとオリーズを休ませた。得点者と関与者を下げながら無失点で終えたことは、トーナメントでは大きい。次戦はパラグアイの守備ブロックが待つ。フランスがまた外と内をずらせるなら、エムバペだけのチームではないことをさらに示せる。

PMSRの数字も、この読み方を支える。フランスのcompleted line breaksは129で、スウェーデンは71。

ラインを越える前進も、フランスがはっきり上回った。

ボールを持つ時間だけでなく、相手のラインを越えて受ける回数で差がついたということだ。エムバペのスピードだけで押し切ったのではなく、相手の中盤と最終ラインの間に何度も受ける場所を作った。そこにオリーズやバルコラが入り、最後にエムバペが決める。

もう一つ大きいのは、前線4枚のうち誰か一人が消えても、別の入口が残ることだ。デンベレは75分で下がったが、すでに先制点の仕事を終えていた。

オリーズは85分まで残り、2点目と3点目に関わった。バルコラは53分の得点で、左側からでも試合を決められることを示した。

エムバペは2得点後に下がり、チュアメニへ主将が移った。強いチームの怖さは、主役が決めることだけではない。主役を下げても試合の形が崩れないところにある。

メニャンの仕事量が大きくなりすぎなかった点も、攻撃の優位とつながる。スウェーデンに枠内3本を許しても、試合の大半は相手陣内で受け直す時間だった。攻撃が守備の負担を減らした勝利でもあった。守備の整理にもつながった。これも大事な勝因だった。

主役の名前だけでなく、周囲が作った影を追うと、フランスの攻撃はより立体的になる。

図解
フランスの勝ち筋。前線4枚が別々の入口を持った

エムバペ2得点、バルコラ1得点、オリーズの後半2得点関与、デンベレの先制点関与を短く整理する。

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スウェーデン視点。入りの良さを得点へ変えられなかった理由

スウェーデンは、0-3という結果ほど一方的に試合へ入ったわけではない。スポーツナビの戦評でも、試合の入りは悪くなく、序盤は縦に速い攻撃からイサクやエランガがゴールへ迫る形を作ったと整理されている。グループステージでイサク、ギェケレシュ、アヤリ、エランガが見せた前への力は、この試合でも消えていなかった。問題は、その入りの良さを得点へ変える前に、フランスの攻撃回数が上回っていったことだった。

公式配置の4-4-2は、前線にイサクとギェケレシュを残せる。エランガは右サイドから前へ出られ、アヤリは中盤からボールへ寄れる。ルーカス・ベリヴァルも中盤で受ける力がある。だが、フランスがラビオとチュアメニで受け直し、オリーズやデンベレが内側へ入ると、スウェーデンの中盤4枚は横方向へ動かされる。

最初の数分に前へ出られても、守備の時間が長くなるほど、2トップと中盤の距離は開きやすくなった。

ゼッテルストレームのセーブも、試合をしばらく0-0に保った。エムバペの枠内シュートを止め、フランスの決定機を何度か切った。

前半30分時点でフランスはすでにシュート10本、枠内4本を記録していたが、スコアは動いていない。スウェーデンから見れば、前半終了まで耐え切れれば、後半の入りに別の試合を作れた可能性があった。

だからこそ45分の失点は重い。ハーフタイム直前に0-1となり、後半は追う側として始まった。

66分、スウェーデンはストラウドとベリヴァルを下げ、タハ・アリとベスフォート・ゼネリを入れた。82分にはスヴェンソンとアヤリを下げ、マティアス・スヴァンベリとベンヤミン・ニグレンを投入。89分にはイサクに代えてグスタフ・ニルソンを入れた。手は打っている。

ただし、53分に2点目、74分に3点目を許した後では、交代は追撃の入口というより、試合を動かし直すための苦しい選択になった。

数字もその差を示す。FIFA Full-time Match Reportでは、スウェーデンのシュートは7本、枠内3本。

技術指標でも、スウェーデンの到達は単発に近かった。

決定機がまったくなかったわけではないが、フランスの25本、枠内12本、PMSR xG2.9と比べると、ゴール前へ入る回数と質で差がある。スウェーデンに残る教訓は、前線の名前をそろえることだけではない。良い入りを、相手に主導権を渡す前の得点やセットプレーへ変える必要があった。

それでも、スウェーデンの大会全体をこの0-3だけで閉じる必要はない。前線にはイサクとギェケレシュがいて、右にエランガ、中央にアヤリやベリヴァルがいる。相手が同じ高さで受けてくれる時間なら、背後へのラン、ポストプレー、二列目の飛び出しを組み合わせられる。問題は、フランスのようにラビオとチュアメニが中央を支え、前線4枚が外と内を入れ替える相手に、守備の時間を短くできなかったことだった。

この敗戦を次に残すなら、守り方の選択が焦点になる。4-4-2で前線2枚を残すなら、外のMFがどこまで下がるのか、中盤の中央が誰を見るのかをそろえなければならない。前へ出るなら、ボールを奪った直後にイサクかギェケレシュへ届ける精度が必要になる。

スウェーデンの魅力は、前線の迫力が一瞬で試合を変えるところにある。だが、この試合ではその一瞬が来る前に、フランスが何度もゴール前へ入り直した。

リンデロフを中心に守備の列を作っても、左右へ振られる時間が長くなれば、最後はどこかにズレが出る。0-3は個人の出来だけでなく、守る時間の長さが積み重なった結果でもある。この差は後半ほど重くなり、交代で前へ出る余力も削っていった。この差が結果に響いた。

図解
スウェーデンの分岐。良い入りと後半の追い方

4-4-2で始めたスウェーデンが、前半終盤の失点後に交代で追い直した流れを整理する。

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PMSRと次戦。パラグアイ戦で見たいフランスの続き

通常記録とPMSRを分けて見ると、3-0の中身はさらに濃くなる。

FIFA Full-time Match Reportでは、フランスの保持率は60%、スウェーデンは40%。

シュート、枠内到達、CKのどれを見ても、フランスが長く相手陣で圧力をかけていた。

PKは両チーム0本、警告と退場も0。試合の荒さではなく、ボールを前へ運ぶ回数とゴール前の到達回数でフランスが上回った。

技術指標では、保持の内訳もフランス優勢を示す。ただし通常保持率とは定義が違うため、同じ数字としては扱わない。

xGはフランス2.9、スウェーデン0.71。

試行回数と枠内到達の差は大きく、技術指標側でもスウェーデンの反撃は限られていた。

Full Timeの通常記録とPMSRでスウェーデンのシュート数に差があるため、本文では通常記録と技術指標を分ける。どちらの数え方でも、フランスの優位は変わらない。

パスと前進の数字も大きい。PMSRではフランスのパスが548本中498本成功、成功率91%。

スウェーデンは365本中296本成功、成功率81%。

completed line breaksは129対71、ラインを越える前進も、フランスがはっきり上回った。

つまりフランスは、単に保持しただけでなく、相手の中盤や最終ラインの奥で受ける回数を増やしていた。45分、53分、74分の得点は、その前進量の中から出た場面である。

次戦はラウンド16のパラグアイ戦である。

次戦のパラグアイ戦はフィラデルフィアで、日本では早朝に届く一戦になる。

日本時間では7月5日6時開始。

パラグアイはドイツをPK戦で退け、粘り強さを持って次の舞台へ来る。

4-4-2で中央を閉じ、守備の密度を保ち、最後にPKで勝ち切った相手である。

フランスが楽しみなのは、相手の守備がさらに低く、強くなるところだ。スウェーデン戦では、エムバペ、デンベレ、オリーズ、バルコラが同時に相手を動かした。パラグアイ戦では、そこにスペースが最初からあるとは限らない。エムバペが背後を取るのか、オリーズが右寄りで左足を振るのか、バルコラがファーへ入るのか。スウェーデン戦の3点は、次の答えを先に少し見せた。ノックアウトの本当の難しさは、その答えがより狭い場所で試されるところにある。

パラグアイ戦を見る前に、この3-0で覚えておきたいのは2つある。

1つは、フランスが25本のシュートを打ちながら、45分までゴールを奪えなかったこと。

もう1つは、先制後には8分で追加点を取り、74分に3点目まで持っていったことだ。

堅い相手を崩す時、最初の1点までは我慢が必要になる。しかし、一度相手が前へ出れば、エムバペやバルコラの背後への動きは一気に効く。

だから次戦の楽しみは、フランスが早く点を取るかどうかだけではない。0-0の時間が長くなった時、オリーズがどの位置で受け、チュアメニとラビオがどこまで前を支え、デンベレとバルコラが相手SBをどれだけ迷わせるか。パラグアイがドイツ戦のように中央を閉じるなら、フランスはスウェーデン戦よりさらに細い道を通す必要がある。

3-0で見えた余裕が、本当に優勝候補の安定なのか。ラウンド16はそこを確かめる試合になる。

この試合の読後感を次へつなぐなら、答えは単純だ。フランスは強かった。ただし、その強さは名前の豪華さではなく、狭い場所へ入る順番と、得点後に試合を乱さない管理にあった。

パラグアイは低く耐えるだけでなく、PK戦まで試合を長くする力を見せた相手だ。フランスにとっては、早く崩せない時間をどう扱うかが次の読みどころになる。ドイツ戦を越えた相手の粘りを考えれば、この快勝は楽観ではなく準備の材料として扱いたい。

図解
次戦パラグアイ戦。狭い守備をどう動かすか

フランスはラウンド16で、ドイツをPK戦で退けたパラグアイと対戦する。

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